• 2016.12.13
  • マンハッタンの中心にある都会のオアシス、セントラル・パーク
マンハッタン上空からの眺め(超高層ビルの展望台トップ・オブ・ザ・ロックやマンハッタン上空を飛ぶ ヘリコプターからの眺め)は実に素晴らしいもので、これは立ち並ぶ超高層ビルのおかげというより、350ヘクタールの緑地を誇る類まれな公園のおかげです。多くの映画やテレビ番組で紹介されているので、おそらく世界で最も有名な公園でしょう。緑豊かな草地や森、池、曲がりくねった道は、ニューヨーカーが必要とする適度な自然を提供しています。この公園とは、もちろんセントラル・パークのことです。セントラル・パークは自然のように見えますが、実際はそのほとんどが人工によるもので、史上最も優秀な造園家の一人であるフレデリック・オルムステッドにより設計され、19世紀後半に造られました。この公園は、地元の人だけでなく観光客にとってもまさに都会のオアシスです。

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この公園は「民主主義の発展という極めて重要な出来事を証明する19世紀初の公園として意義のあるもの」であると、オルムステッドは述べています。
最も重要な特徴として、セントラル・パークのプロジェクトでは歩行者用、馬用そして馬車用にそれぞれ分離された循環道路が導入されました。実際に交通用の道路は公園の自然環境を損なわないようにと、公園と比べて低い位置にあります。橋は40か所も作られましたが、そのすべてが粘板岩、花こう岩、鉄などの素材を使って建設されました。今日、公園を取りまく7マイル長の道は、サイクリスト、ジョギングやローラー・スケートをする人たちに人気です。
セントラル・パークは都市公園ですが、山、丘、岩を有するという特徴があり、自然の雰囲気を感じることができます。当初の計画に従ってさまざまな植物を植樹するには公園の土壌が適していなかったため、ニュージャージーの農地から土壌が運び込まれました。平らではなく波形状の外観を持たせるために起伏や丘陵のある場所が作られているので、さまざまな高さの歩道が出来上がっています。

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  セントラル・パークでは、木々に囲まれた芸術作品や記念碑に遭遇できます。クリストファー・コロンブス、シェイクスピア、アンデルセンといった人物像も数多くあります。
スエズ運河建設におけるアメリカ政府の貢献に感謝を表しエジプトから寄贈されたオベリスク(方尖塔)もあります。
この広大な公園は、人種、階級、宗教に関係なく、すべてのニューヨーカーにとっての憩いの場として造られました。今日でもこの素晴らしい公園はこの街の最大の魅力のひとつであり、ジョギング、サイクリング、スケート、野球などのスポーツをしたり、芝生でくつろいだり、グレート・ローンでよく開かれている無料コンサートに参加したりと、たくさんのニューヨーカーをひきつけています。魅力は他にもたくさんあります。子供たちをセントラル・パーク動物園に連れていったり、毎年夏に開催される有名な野外劇「シェイクスピア・イン・ザ・パーク」を楽しんだりすることもできます。セントラル・パークはだれにでも開かれた公園です。だれもが自由に音楽のイベントや、ダンス、スケート大会などにその場で参加できますし、楽しんだり、リラックスしたり、即興で何かしたりと何でも自由にできるのです。

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  セントラル・パークではたくさんのアクティビティを楽しめますが、サイクリング(自転車をレンタルできる場所がいくつかあります)や、ボート(ボートやカヤックをレンタルして漕ぐことができます)、アイススケートなどもできます。
公園内には数多くの湖や池があり、その中で最大のものは、ジャクリーン・ケネディに捧げられたジャクリーン・ケネディ・オナシス貯水池です。
湖では、夏の間はボートやカヌー漕ぎができますし、冬に水が凍れば湖はアイス・スケート・リンクとしても使われます。
公園には、数多くの映画で取り上げられた古い橋がたくさんあることでも有名です。
ジョギングやスケートをしたり、ただ読書をしたりしている地元の人もいれば、馬車での周遊を楽しむ好奇心旺盛な観光客も見られます。
公園には毎年およそ2千5百万もの人が訪れます。1980年に設立された非営利団体のセントラル・パーク管理委員会が現在、ニューヨーク市との公的契約のもとに公園の管理を行っています。

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  私が特にお気に入りの場所は、ストロベリー・フィールズです。
伝説的に有名なストロベリー・フィールズは、72丁目にある入口から入ってすぐのところにある1ヘクタール強のエリアで、歌手ジョン・レノンの思い出に捧げられた場所です。元ビートルズのメンバーであるジョン・レノンは、公園の角にあるこの場所を大変気に入りよく訪れていました。通りのちょうど向かいに住んでいた彼は、1980年にちょうどその通りで凶弾に倒れました。今日でも多くのファンが彼を追悼し、花やぬいぐるみを供えています。

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公園内で道に迷わないか心配でしょうか? 地元の人でさえ知らない人がいますが、セントラル・パークには道に迷っても大丈夫なように小さいですが重要な目印があって、どんなにそそっかしい人でも大丈夫です。実際に、簡単に道に迷ってしまいます。公園内を歩いたり、走ったり、自転車に乗ったりしてさまざまな道を通ると、現在地が分かるように公園のあちこちにたくさんの地図があることが分かります。 この他にも、セントラル・パークには道に迷わないように隠れた目印があらゆるところにあり、簡単に見つけることができます。何だと思いますか?
それは道を照らす街灯です。すべての街灯柱には4桁の数字が書かれています。この数字を手掛かりにして、自分の道を見つけることができます。この4桁の数字は、各街灯に不規則に割り振られているわけではありません。最初の2桁は、公園の外にある最も近い通り(例えば、82丁目)を示し、下2桁は公園の東または西のどちらに近いかを示しています。
つまりこれは、経済的で直感的な道案内の方法なのです。おかげで、世界で最も有名なこの公園の緑を楽しんだ後は、だれでも簡単に帰路を見つけることができますよ。ニューヨークに来たらセントラル・パークで少なくとも1日過ごし、公園の雰囲気を思う存分味わってください。

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特派員

  • クラウディア・ ディアス
  • 職業ニューヨーク大学教授

私は、ニューヨーク大学でスペイン文学と演劇の教授をしていますが、もともとはカリフォルニア出身です。余暇には長い時間散歩をするのが好きです。ニューヨークでは常になにか新しいものをあちこちで見つけることができるので、それが本当に大好きです。この街のお気に入りの季節は秋です。秋にはセントラル・パークの紅葉が素晴らしく、私の大好きなハロウィーンもあるからです。
私のブログを通してみなさんにニューヨーク市と、私の住むブルックリンに興味を持っていただきたいと思います。また、ここに住む人間の目から見たビッグアップルについての新たな視点を紹介したいと思います。

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