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  • 2017.07.14
  • スタテンアイランド
誰もが知っているマンハッタン、ほとんどの人が知っているブルックリンとブロンクス、多くの人が知っているクイーンズに対して、ニューヨークの5つ目の区であるスタテンアイランドはそれほど知られていません。
スタテンアイランドはその名のとおり、マンハッタン島の目の前にある島です。
ニューヨーカーにとってはあまり刺激のある場所ではなく、家族向けの住宅地とみなされることが多い地区です。

しかし、「地味な」評判とは裏腹にほぼすべてのニューヨーカーは、少なくとも一生に1度はスタテンアイランドを訪れ、かの有名なスタテンアイランド・フェリーに必ず乗っています。

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フェリーはマンハッタンから30分おきに出ています。片道25分ほどで、Wi-Fi接続を利用できる船もあります。
マンハッタン埠頭の左に位置する「South Ferry Pier」から出発するこの船は、鮮やかなオレンジ一色なので見落とすことはありません。このフェリーはニューヨークのシンボルともいうべきものです。ちょっと想像してみてください。あのジョン・レノンもインスピレーションを得たり、冷たい空気を吸うために同じフェリーに乗っていたのです!

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ハドソン川を渡っていると風がとても冷たくなりますが、凍り付くほどの寒さになるのは冬の時期だけで、いつでも乗ってみる価値はあります。バッテリー・パークからの帰りの乗船では自由の女神が一番よく見えるように、座る場合も立つ場合も必ず船体右側の手すりのそばにしましょう。スタテンアイランド・フェリーからのマンハッタン南端部と自由の女神の眺めは圧倒的です。島にそれほど接近するわけではありませんが、写真を撮るには十分の距離まで近づくことができます。ニューヨーク市(NYC)の地下鉄網と同じように、このフェリーも24時間体制で動いていて、下のデッキに無料で自転車を積み込むこともできます。
スタテンアイランド・フェリーに最も熱い思いを寄せる歴史家たちによると、1603年にオランダ総督の代理でここへやって来たイギリスの航海士、ヘンリー・ハドソンがこの島に名前を付け、本島行きの最初の「フェリー」(質素な船による輸送)を運営したそうです。島にはヨーロッパ人が来るまでそこに住んでいた先住民の言葉ですでに名前が付けられていて、「邪悪な森のある場所」と呼ばれていました。要するに、ここは湿地帯だったこともあって、とても健康に良い場所というわけではなかったようです。
最も一般的な年代記では、マンハッタンとスタテンアイランドを結ぶフェリーが公式に運航を開始したのは1747年となっています。このサービスを手掛けたのはオランダ人のVan Tuyl氏で、彼は土地の農業利用を心得ており、公的資金を得て私有地にターミナルを建設しました。

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現在、8艘の船を所有するスタテンアイランド・フェリーのサービスは、1900年代初頭からニューヨーク市が運営してきました。島に住む人や訪れる人はニューヨーク湾を渡るために必ずチケットを買う必要がありましたが、90年代後半からは、共和党出身のルドルフ・ジュリアーニ元市長のおかげで無料となりました。スタテンアイランド・フェリーはマンハッタンで働く通勤者の主な輸送手段というばかりでなく、本来の役割からは離れてしまいますが、ニューヨークを代表する観光スポットのひとつにもなっています。

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毎日、少なくとも7万人がこのフェリーを利用しています。フェリーをめぐる観光客と通勤者の戦いは主にターミナルの待合室で繰り広げられます。ここはベンチがいくつあっても足りないのです。でも、乗船してしまえば観光客が通勤者の日常を脅かすことはありません。最高に寒い日でも、観光客だけは写真を撮るために席を明け渡してくれますからね。実は観光客の一番の目的は、自由の女神のある島への上陸チケットを買わずに、自由の女神がよく見えるスポットからの眺めを満喫することにあります。そしてもちろん、マンハッタン先端部をユニークなスカイラインとともに写真に収めたいと願っています。ここで観光客と通勤者を見分けることができるわけです。

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島に着いた観光客は、ターミナルエリアの外へ思い切って出ることもせず、一番先に出発する帰りのフェリーへ向かうこともよくあります。スタテンアイランドの政治家や起業家はこの傾向をすぐにでも覆したいと考えていて、観光客に島へ上陸するよう訴えています。というのも、新たな住宅地と商業エリアを含む新プロジェクトが現在進められているためです。これまでのところ、異なる125のブランドショップが集まる巨大なアウトレット(NYCで唯一)に加え、世界最大級の観覧車も併設されました!この観覧車のゴンドラには、プライベートイベントや豪華なディナーを開催するにも十分な広さがあります。



特派員

  • クラウディア・ ディアス
  • 年齢午(うま)
  • 性別
  • 職業ニューヨーク大学教授

私は、ニューヨーク大学でスペイン文学と演劇の教授をしていますが、もともとはカリフォルニア出身です。余暇には長い時間散歩をするのが好きです。ニューヨークでは常になにか新しいものをあちこちで見つけることができるので、それが本当に大好きです。この街のお気に入りの季節は秋です。秋にはセントラル・パークの紅葉が素晴らしく、私の大好きなハロウィーンもあるからです。
私のブログを通してみなさんにニューヨーク市と、私の住むブルックリンに興味を持っていただきたいと思います。また、ここに住む人間の目から見たビッグアップルについての新たな視点を紹介したいと思います。

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