• 2016.11.08
  • 日本はポートランドが大好き
前回の投稿では、いかにポートランドの人々が日本の食べ物や流行が好きかについて、また、日本の文化を垣間見ることができるポートランドのスポットについて書きました。
これまで私のブログでは、ここオレゴンで直接体験したことについて書いてきましたが、今回は、日本に滞在した3カ月の間に調べたことや気付いたことで、日本の人々とオレゴン、特に私が住んでいる街、ポートランドとの関わり合いについてお話ししたいと思います。

オレゴンの小さな醸造所から輸入しているクラフトビールをほぼ専門的に扱い、生で提供しているビアバー、PDXタップルームを、東京は渋谷というトレンディーなエリアで見つけたとき、私はとても感激しました。バーのオーナーは、以前ポートランドに留学した経験がある日本人女性で、ポートランド国際空港のカーペットの一部を空港に頼んで特別に輸送してもらい、ポートランドにちなんだその他のデコレーションと一緒にバーの壁にタペストリーとして飾るほどポートランドが大好きな人物です。オーナーは、日本でオレゴンを宣伝することが自分の使命だと心の底から信じていて、オレゴンの有名なピノワインと前菜を出すポートランド・スタイルのワインバーをオープンさせたいとも考えています。

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東京にあるポートランドにちなんだビアバー、PDX タップルーム

日本の人々がポートランドやオレゴンに注目している理由は、これまで日本人が常にアメリカの文化や流行に魅了されてきたことと関係していると思います。これは、スターバックス、マクドナルド、ケンタッキーフライドチキンなどのチェーン店の日本での成長ぶりから分かります。しかし、ポートランドは食文化や手作り製品が特徴的で、従来のアメリカのチェーン店よりも日本人にとって魅力的です。アメリカらしい都市というだけでなく、低品質の主流製品よりもオリジナル性がある高品質な製品を好む日本人に合うからです。日本人は職人による手作りの工芸品が大好きで、独自の製品を生み出すポートランドの文化をよく理解しているので、ポートランドのヒップスター・カルチャーは、日本でますます人気が高まっています。

東京にはポートランドにちなんだ場所がもうひとつあります。ポートランドで人気のスタンプタウン・コーヒー(Stumptown Coffee)を出すカフェで、店内では木製のデコレーションと天井から釣り下げられた自転車が目をひきます。

人口が60万人をわずかに上回るほどのポートランドのような小さな都市の流行が、3,500万人以上の人口を持つ東京で好評を得ていることに、驚きと関心をおぼえます。
また、都内を歩いていると「ポートランド」と書かれたトレーナーを目にしたり、国内のあちこちでサッカーチーム、オレゴン・ティンバーズのロゴの付いた野球帽を見かけたりすることも珍しくありません。

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ポートランドは小さいながら個性的な都市

ポートランドのクールな雰囲気を再現しようというこうした試みがあるのは、ポートランドの特徴であるバランスの取れたライフスタイルを日本人が高く評価しているからです。ポートランドの独創性や風変りなところが、日本にとって輸入する価値のあるものになってきたのだと言えるでしょう。
バラの街ポートランドの日本での高い人気は、オレゴンに留学した日本人や帰国後にポートランドを宣伝しようと心に決めた日本人のおかげです。

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日本で好評のポートランド発ヒップスター・カルチャー

ポートランドで最も流行しているドーナツ・ショップのブードゥー・ドーナツ(過去記事「ポートランドのヘンテコさを守ろう(Keep Portland Weird)」で紹介)も、日本でのポートランド人気に気付き、近い将来、東京に出店する計画です。

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ブードゥー・ドーナツが東京に出店予定

日本人は、質やサステナビリティを大切にするライフスタイルのお手本としてポートランドを見ています。そのようなライフスタイルは、環境をまもり、生活を楽しみ、工芸品を愛でるといった価値を基本としています。そして、ポートランドは、遠く離れた場所から、日本の「ヒップスター」カルチャーに影響を与えているのです。

特派員

  • パトリツィア・ マルゲリータ
  • 職業翻訳者、編集者、教師

米国とイタリアに住んでおり、両国に深いルーツを持っています。広く世界を旅する中、日本で4ヶ月を過ごし、桜とたこ焼きに恋をしました。現在、世界中の友人からレシピを集め、料理の本を編集しています。

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