• 2019.11.08
  • スポーツと修練を愛する国、オーストラリア

スポーツをすること、そして何であれ修練を積むことが大好きなオーストラリア人。持てる余暇のほとんど(友達や親族とやるバーベキューは別枠ですが)をスポーツの試合や自分自身を鍛えることにあてるという彼らにとって、スポーツはもはや人生の一部と言ってもいいほどです。
スポーツやフィットネスに夢中なオーストラリア人は、多くのスポーツを愛国精神に結び付けて考えます。スポーツをすることはもちろん、勝ちにこだわる国であることは、オーストラリア代表チームが先のオリンピック競技大会で持ち帰ったメダルの数でも証明されました。そんな世界の晴れ舞台で目覚ましい結果を残したスポーツが多数あるにも関わらず、人々の関心と熱狂をいちばん集めるスポーツと言えば、国境をめぐって繰り広げられる部族闘争そのもののようなオーストラリアンフットボールです。決して安全とは言えないこの好戦的なスポーツの特徴は、ロングキックやマーキング、そして荒々しいタックルといった技で、サポーター同士が火花を散らし、多くの視聴者がテレビに釘付けになるほどの人気です。
ラグビーが国民的スポーツだと思っているのはむしろ一部の少数派で、主にノーザン・テリトリーで行われる競技という位置付けです。巨漢とまではいかなくても敵チームの強さに対抗できるだけの優れた体格の持ち主であることがラグビーを行う必要条件です。15人で行う本来のラグビーとは別に、13人制ラグビーというのもあります。
歴史は短いものの、どんどん人気が高まっているのがサッカー。これは、国内で開かれるサッカー選手権大会のお陰ですね。
それ以外のスポーツで、ファンも競技人口も多いのが水泳です。オーストラリアの水泳は国際的に見てもレベルが高く、国民の大半が日常的に泳ぎを嗜みます。サメに出くわしても、自分たちオーストラリア人は逃げられると豪語するほど! それから、愛してやまない国であるイギリス伝来のスポーツといえば、もちろんクリケット。1試合を5日がかりで行うこともあるという、どちらかと言えば退屈な競技ではあるものの、いまだに多くの名選手を輩出しています。
全豪オープンは、毎年開催地のメルボルンに多くの観戦客を集めることで知られるテニスの世界トーナメントです。
オーストラリア独自のスポーツと言えば、ネットボール。バスケットボールとハンドボールを掛け合わせたようなこのスポーツは、オーストラリアでは女性に広く親しまれています。3月にはメルボルンの公道サーキットで行われる一大イベント、F1グランプリも開催されますし、バイク好きならさらに数か月後、そこから200㎞ほど離れたフィリップアイランドのサーキットで催されるMoto GPも見逃せません。
世界2大ラクダレース大会の開催地もオーストラリアです。その大会とは、アリススプリングスで毎年行われるキャメルカップと、クイーンズランドのBoulia Desert Sandsです。
ラクダはレース向きの動物には見えないでしょう? 意外なことに、ラクダはなんと最高で時速65㎞も出せるし、1時間以内なら時速40㎞のペースを保ちながら進むこともできる動物なのです。
大々的な賭けや「美ラクダ」コンテストが行われたり、ラクダのミルクなど関連商品がマーケットに並んだりして、キャメルレースが賑わう様子は競馬のそれにそっくりです。
伝統的なスポーツはもちろんのこと、対戦国のエストニアとフィンランドのチームに首位を奪われ続けている伝統のレース「奥様運び」のような変わった奇妙な競技まで、オーストラリアで愛され、競技されるスポーツはまさに百花繚乱です! とにかく退屈せずに楽しみたいのなら、ファンキーなハットやタキシード、カラフルなズボン下、トンチキなドレスなど、控えめに言っても「カーニバルですか?」と言いたくなる衣装に身を包んだ人々が集まり、民俗学的な意味でも興味が尽きないスポーツイベントして名高い競馬大会、メルボルンカップに行きましょう。すでにお分かりのように、オーストラリアにいれば、人それぞれの好みや身体のコンディションに合ったスポーツの楽しみ方が必ず見つかります。自らスポーツを実践するもよし、観客席や自宅のテレビの前で気楽に観戦するもよし。何をどう楽しむかは、まさにあなた次第というわけです。

特派員

  • アルベルト フェランド
  • 年齢午年
  • 性別
  • 職業土木技師

みなさんこんにちは!私はイタリア出身ですが2012年からオーストラリアのシドニーで土木技師として働いています。
趣味は、海岸沿いの散歩、サーフィン、写真を撮ることです。
旅行が好きで、以前はブログを書いていたこともあります。
私はシドニーを拠点としており、アウトドア派でローカルイベントにも詳しいので、皆さんにシドニーの素晴らしさを知っていただければ光栄です。

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