• 2020.12.03
  • うちのゾーンは「イエロー寄り」?
私たちはまたしても、新型コロナウイルスが原因で、できるだけ家に閉じこもり、人との接触を減らさなければならなくなってしまいました。
ヨーロッパを襲っているコロナウイルス第2波に対し、各国政府はロックダウンや各種の制限条項、多岐にわたる対策を打ち出しています。
先週の時点でイタリアはイエロー、オレンジ、レッドの3つのゾーンに区分されました。
リグーリア州は当初、オレンジ(中程度の危険度を意味します)に分類されるはずでしたが、最終的には危険度が最も低いイエローゾーンとなったのです。
保健省のこの判断に対して、大多数のリグーリア住民は驚きを隠せませんでした。感染者数が一定の割合で増え続け、ERや病院にも重い負担がかかっているリグーリア州は、控えめに見積もってもオレンジゾーンだったはずだと、今では誰もが確信しています。
驚きが去ったあと、無意味で形ばかりのこの分類の方法に対する人々の皮肉な反発心が噴出しました。
商店やバー、レストランの経営者は、この発表が遅れたことや、各地方を色分けするようなやり方に抗議しました。オレンジとレッドに指定されたゾーンでは、バーやレストランは24時間休業することが求められ、レッドゾーンに限っては商店も休業しなくてはなりません。
今のところイエローゾーンであるリグーリア州の規定は次のとおりです。
・リグーリア州内の各自治体間を自由に移動できる。また、他のイエローゾーンに指定された地域を訪れることも可能。
・ 夜10時から朝5時までの間は夜間外出禁止。仕事、健康上の理由、緊急の外出を除いて家を出てはならない。警察の取り締まりを受けることがあるので、常に外出の理由を記入した自己証明書を携帯すること。
・週末のショッピングセンターは休業とする。
・高校に限りオンライン授業を実施するが、その他すべての学校は閉校せず対面授業を行う。
・美術館、博物館、展覧会、劇場、映画館は閉館とする。
・スポーツジム、スポーツセンターは休業とする。
・バー、レストラン、ベーカリー、カフェなどは午後6時まで営業してもよい。それ以降の営業は、テイクアウトやデリバリーサービスに限って可能とする。
しかし、リグーリア州がオレンジゾーンに仲間入りする日も遠くないというのが専門家の意見です。
リグーリア州知事のトッティ氏も一連の政府の決定には懐疑的で、新型コロナウイルスのリスクを踏まえてリグーリア州がイエローゾーンになったことに対する不信感を表明しました。感染者数が非常に多くなったことで、ジェノヴァ都市圏を中心に病院の負担が増しています。しかし、感染指数に関しては低下しつつあるのも事実です。
リグーリア州がオレンジゾーンになってしまえば、不必要な外出を控えるように要請され、移動も居住区域(自宅住所)の範囲に限られます。レストランやバーは、イタリア中で今や多くの場所がそうであるように、ディナータイムだけでなくランチも営業できなくなるでしょう。
レッドゾーンでは、自分が暮らす自治体内でも近隣の自治体との間でも、必要性が証明された仕事ないし不可欠な状況(例えば、必需品の購入など)、健康上の理由といった例外を除いて一切の移動が禁止されます。
バー、レストラン、ジム、劇場、映画館、スパ、カフェなどに加えて、あらゆる商店(スーパーマーケットや薬局などの必需品を扱う店舗以外)が軒並み無期限の休業を余儀なくされているレッドゾーンですが、どの地方のどの地域でも、なぜか美容院だけは(何らかのよくわからない怪しげな理由で)営業を続けています。
どうにかしてイエローの状態を保つことができ、早いうちにこのウイルスを退治することができますように!

特派員

  • パトリツィア・ マルゲリータ
  • 職業翻訳、通訳、教師

生まれはイタリアですが、5ヶ国語が話せる「多文化人」です。米国、ブラジル、オーストラリア、フランス、イギリスで暮らし、仕事をした経験があります。イタリアと米国の国籍を持っていますが、私自身は世界市民だと思っています。教師や翻訳の仕事をしていない時は、イタリア料理を作ったり、ハイキングをしたり、世界各地を旅行したり…これまで80カ国を旅しましたが、その数は今も増え続けています!

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