• 2021.01.29
  • 2021年
あなたは、どんな2021年にしたいですか?

2020年が今まで経験した事の無い奇異な1年だったせいか、年が明けた実感がわかないのは私だけなのでしょうか。丸々1年間をコロナウィルスに振り回されるなんて誰も想像しなかったでしょう。



いつもだったら年末になると、1年を振り返って健康面、金銭面、仕事面、プライベート面などを思い返しながら来年の抱負を語るのですが、2021年を迎えた今、どんな1年にしようか?と自問し「今年はイタリア語を勉強し直して私の下手なイタリア語を良くしよう」とか「家の手入れに精出そう」とか「仕事で使っているものをグレードアップしよう」とか「ホビーの時間をもっと大切にしよう」とか色々な希望や熱意がいつものように頭の中を回るのです。が、結局「無事に過ごせますように」と言う願いに収まるのは、現状が相変わらず穏やかでないことを物語っていると思いませんか。えー!コロナウィルスに2年目も振り回されるの??

コロナウィルスの感染拡散で世界の注目の的になりっぱなしのイタリアにいる私の2020年は自宅でゆっくりと過ごし体力的に休んだものの、行く先不透明による不安がつきまとい、リモートで出来る仕事だけが手元に残った故に出てきた自由時間を使ってホビーに専念出来ると喜んだものの、生活は規制されていて不自由さが常に付いて回ったのでした。それでも、周囲に危機感の無い人が多く危機感が簡単に薄れてくるのには、戦争時のような物資の不足、建物の崩壊や轟音による視聴覚な脅かしと物資欠乏による貧困が無いからなのでしょう。

第1波時期で起きたスーパーの品不足にしても即解消され、アマゾンなどの配達もフルに活用されて不便の無い日常生活を補い、けれどもそれが市民から自由を奪った生活を静かに浸透させて行っているようにも見えるこの頃です。

9月に新学期を迎えたものの、新しい学校での新しい友達と知り合いになる機会も無くオンライン授業が続く子供達の学校生活。もしかしたら新しい友達を作らないまま終わる1年になるかもしれません。



新卒においては、就職難な世代にも関わらず就職できた人生初めての社会人としての一歩、けれども出社する事はまだ1度も無く自宅からリモートワーキングのみ。就職した実感が湧かないそう。当然です、、、

一方、人間関係に躓いていた人、上司と上手く行かなくてストレスを抱えっぱなしのせいで自分の良さを発揮出来ないでいた人などは、この時期のリモートワーキングのお陰でちょっとだけ穏やかな気持ちで過ごせたそうです。そういえば、内向的で発言をしなかった生徒が、オンライン授業などでは利発に発言をして先生を驚かせたりしたとか聞きましたから、リモートのポジティブな面もあるということですね。そのポジティブな面を忘れずにこの先の方針に賢く役立てたいものですね。



特派員

  • 三上 由里子
  • 職業音楽家

チェリスト。ミラノを本拠地にソロとアンサンブルの演奏活動中。クラシックからポップスまで幅広いジャンルのレパートリーを持ち、イタリアの人気コメディアンの番組にバンド出演中。

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