01ナレッジメンバーが結束し、アバターロボット開発を目指す
- ――プロジェクトのきっかけを教えてください。
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人と人のコミュニケーションは衣食住と同じくらい大切なもの。コミュニケーションにロボットを活用できないかと考えたのがスタートでした。私一人でロボットが作れるわけではなく、その実現には、通信、触感・視覚、ビジュアライゼーション、VRなど多くの技術を組み合わせる必要がありました。
5~6年前からナレッジキャピタルに拠点をおいて活動していたので、知識や実績を持つ人に声をかけて小規模プロジェクトへの挑戦を続けていました。そんななかで、世界でも注目されている “ANA AVATAR XPRIZE”のことを知って「これだ!」と。すぐにサロン会員でもある(株)XOOMSの保田充彦さんに声をかけました。当時持っていたのはテレプレゼンスロボットのビデオチャットと遠隔操作の技術だけで、ロボットアームやVRはなかったのですが、「自分がやらねば」みたいな使命感がありました。
そこでナレッジキャピタルに相談したり、専門家を紹介してもらったりして、今は10社以上がこのプロジェクトに関わっています。それぞれが各分野における専門家ですが、アバターロボットの開発は初めてで、とても難しいことです。でも、「異なるジャンルの人と出会い、コラボレーションすることで面白いイノベーションを起こす」という、ナレッジキャピタルの一つのテーマと合っているので、期待も感じています。
- ――“ANA AVATAR XPRIZE”とはどんなコンペですか?
- ANAがスポンサーとなり、Xprize財団(米国)が運営する1000万ドルの賞金レースです。人が移動しなくても遠隔で作業やコミュニケーションがとれるアバターロボットを開発するもので、2019年2月時点の応募は世界で99チーム。1次審査に通った74チームが2021年9月のセミファイナルで20チームまで絞られ、2022年1月にファイナル審査が行われ4月に勝者が発表されます。