Knowledge Innovation Award
第12回 ナレッジイノベーションアワード 中学生・高校生アイデアコンテスト 好きを追求したら…
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新しいアイデアでイノベーティブな仕事をしている
多方面のトップランナーから、
応募者の皆さんへメッセージをいただきました。
“未来の仕事”を考えるヒントを、
ここから探してみませんか？
素朴な疑問が新発見を導く好きなことに夢中になろう！ 鈴木俊貴さん 東京大学准教授 / 動物言語学者 動物の言語の意味や進化を解き明かす「動物言語学」を研究。
動物たちは何を考え、どんなふうに世界を見ているのでしょうか。子どもの頃から現在まで、ずっとその疑問を追い求めてきました。高校の頃に双眼鏡を買ってからバードウォッチングに夢中になり、大学ではシジュウカラの鳴き声の研究を始めました。「どうしてこんなにたくさんの声があるのだろう？」という単純な疑問から始めた研究でしたが、続けていくうちに鳴き声が単語や文になっていること、翼を使ったジェスチャーがあることなどたくさんの発見がありました。夢中で研究を続けるうちに、いつのまにか大学の先生になっていました。今でも毎年新しい発見があり、充実の日々を過ごしています。好きなことを思いっきり。これが一番だと思います。
「夢」は持たなくていい!? いまの「好き！」が将来の夢に 西口昇吾さん AVITA株式会社 取締役副社長COO ロボットやアバター、生成AIを使って社会変革に取り組む。
子どもの頃から機械工作が好きで、電気コンセントに悪戯してエラい目に遭うような理系少年でした。大学卒業後はテレビ局に入社し、バーチャルYouTuberの新事業を企画。その後、今の会社を起ち上げ、主にメタバースやゲームの世界でよく使われるアバターを実社会で活用する仕組みづくりをしています。思えばこれまで「夢に向かって一直線」じゃなかった。若いうちの限られた経験の中から夢を決めてしまうと、選択肢を狭め、むしろマイナスになることがあります。無理に「自分の夢って何だろう？」と考えるより、今目の前にある「好き！」に片っ端から取り組んでみる。それがいつかつながり、本当にやりたい夢が見つかると思います。夢を見つけるために今に夢中になってみてください！
多角的な視点で見つめてみよう 能作千春さん 株式会社能作 代表取締役社長 伝統的な鋳物の製造業を営んできた家業を継承。“もの”とその背景にある“こと”“こころ”を伝える新しい産業観光事業を推進。
子どもの頃から、楽しそうに働く父の姿が好きで「能作」の鋳物工場でよく遊んでいましたが、その仕事を継ぐ考えは全くなかったんです。大人になって畑違いの仕事をするなかで、改めて家業の製品（＝もの）や職人さんたちが生き生きと働く姿（＝こと）、抱いている想い （＝こころ）に魅了され、思い切って「能作」に転職。生産管理や受注業務などいろいろなことに挑戦しました。そのなかで、製作体験や錫の器を使ったカフェなど、以前から行っていた工場見学の見せ方をがらりと変えた新しい産業観光のアイデアを企画しました。女性であり、母親である私は、 父とは異なる目線で考えることができたのです。目の前のことを多角的な視点で見つめ直すことで、新しいアイデアが浮かんでくるかもしれません。
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ナレッジイノベーションアワード事務局
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気持ちの変化は成長の証！多様な世界に目を向けよう 片野晃輔さん ワイルド・サイエンティスト 高校卒業後、MITメディアラボ研究員としてゲノム解析などを研究。現在は、生態系や環境を重視した都市や空間の設計などを行う。
未来の自分を思い描くとき、僕の場合「自分がその時どう感じているだろう」と想像します。気持ちって、特定のものごとに留まらず、変化し続けます。その変化を「楽しむ」のが重要。悩むことは成長の一部ですから、自分の変化には敏感でありたいものです。将来「何かになる」ことを強く意識する必要はありません。その時々で何に興味を持つかを感じ取り、多様な世界に目を向けてみましょう。異なる領域が交わる場所に、新しい発見や創造が生まれます。趣味と仕事を分けて考える必要もないし、あえて趣味じゃないことを生業にするのも良いでしょう。自分を支える家族や人々も、一生をかけて何かを模索し続けています。せっかくなら一緒に、答えのないこの世界を楽しみたいですね。