残念ながらオーストラリアでは新型コロナウイルスの問題がいまだ解決せず、政府は先日、メルボルンやシドニー周辺地域のロックダウンを宣言。かくいう私もあまり外では食事をしていません。
おのずと料理をする時間が多くなり、オージー流レシピにも挑戦する毎日なのです。
さまざまな風味と香り、そして歴史の集合体であるオーストラリア料理は、アジアとヨーロッパ、地域色豊かな伝統と新しい文化が出会うるつぼです。街角に行けばケバブや春巻、ラップサンドやアイスクリームなどが食べられますが、美しいオーストラリア大陸の雰囲気を存分に堪能したいなら、それ以外にもぜひ味わってほしい食べ物があります。
オーストラリア料理の起源は、イギリス人をはじめとする開拓者たちが持ち寄った食文化を、地元産の食物を有効活用できるようにアレンジしたもの。
オーストラリアの土地では、地中海性と熱帯性のフルーツが育ちます。
お肉の中では牛と羊が好まれますが、おいしくて低脂肪のカンガルーやエミュー、バイソンの肉もオーストラリアっ子の好物です。
海で獲れる魚は実に豊富で、味の良い小さなカニや、バラマンディという繊細な味わいでマグロとメカジキの中間ぐらいの大きさの高級魚など、ユニークな魚介類が目白押しです。
ではこのへんで、私が週1ペースで作っているオーストラリアならではの料理をご紹介しましょう。
ジャッフルといえば、オーストラリアではサンドイッチと同義語です。独特の丸みのあるトースターで端を閉じるのが特徴なので、パンのポケットと呼んだりすることが多い名物料理です。フィリングすなわちサンドイッチの中味は? 野菜、チーズ、肉(豚肉、牛肉、カンガルーなど)、コールドカット(ハムなどのスライスした冷製加工肉)、スクランブルエッグなんかはもちろんですがチョコレートやアイスクリーム、ジャムにフルーツの甘いバージョンも…要するに、選び切れないほどより取り見取り!
チコロールが生まれたのは1950年代初頭のこと。スポーツの競技会場で軽食販売を行うケータリング業を営んでいたオーストラリア人男性が、肉(たいていはマトンか牛肉)と野菜を巻いたロールサンドを思いつきました。鉄道の駅周辺などの路上で買えるほか、フィッシュアンドチップスの専門店でも売っています。フィリングを巻いているフィロという生地はアジアの春巻の皮より厚みがあって、手早くサクッと食べやすいのが嬉しいですね。
試しに家で作ってみたら、簡単なうえに本当においしかったです!
マンゴー&プローンは、オーストラリアではバーベキューの時に登場するメニューですが、大きめのプローン(エビ)でもシュリンプ(小エビ)と呼ばれたりします。
この手の味が好きな人にとって、エビとマンゴーはテッパンの組み合わせ。レモンとオイルでマリネしたものにレタスを添えれば、言うことなしですね。
では、私のマンゴー&プローンサラダのレシピをご紹介したいと思います。
エビ(シュリンプでもプローンでも)は好みで四角くカットするか切らずに丸ごと、マンゴーは皮をむいて角切りに。洗ったライムも角切りにします。
これらをすべてボウルに投入してマヨネーズを加え(これもお好みで)しっかり混ぜましょう。冷蔵庫に移し、冷たくして召し上がれ。
プローンと合わせる果物をパッションフルーツとアボカドのどちらか(または両方)に変えればさらにエキゾチックなレシピになるし、マンゴーとのサラダにこれらを追加でトッピングするのもイケますよ。
魚とエキゾチックフルーツはオーストラリア人が大好きな組み合わせです。地元で採れる果物ばかりだから、別に「エキゾチック」でもなんでもないんですけどね。
パッションフルーツの果肉とオイル、レモン果汁で作ったドレッシングをかけてもいいですね。レタスを洗って水気を切り、皿の上に敷いてください。合わせておいたプローンとマンゴーをレタスの上に盛り付けたら、レモンの櫛切りや赤ピーマンの細切りをトッピングして完成です。