ぶっちゃけた話をすると、オーストラリアで賃貸物件を探すのはとっても大変かもしれません。とくに最近は賃料が高騰していますから、そう簡単にはいかないでしょう。家賃が手ごろでまともな物件を見つけるのは、かなり骨が折れます。ただ、とにもかくにも家かアパートを決めさえすれば、そのあとの手続きは至ってシンプルなのがせめてもの救いと言えそうです。オーストラリアでは大勢の人が行き来しますから、賃貸手続き全般をできるだけ簡単に、そして迅速にすることがならわしになっているのです。
家探しに取り掛かるとき、個人的にはネットサーチから始めます。物件画像に目を通して、とりあえず自分で第一選考をやっちゃうわけです。あとは、全国の市町村の新聞もいいでしょう。これには昔ながらの広告が載っています。
物件探しをしたい都市の主だった不動産会社なら、新聞に広告を出しているはず。不動産会社の所有物件の広告には、家やアパートを一般に公開する予定も掲載されているでしょう。基本的に公開日には希望者なら誰でも見学でき、当然ながら担当の不動産業者が現場に来ていますが、予約は必要ありません。
ココだという家を見つけたら、オーストラリアでは賃貸申し込みを入れます。必要事項や身元確認情報、場合によっては賃料の交渉希望金額なども申し込み用紙に記入して提出する必要があります。そして、入居の意志を示すため、最初の1週間分の家賃を支払わなくてはなりません。申し込みが受理されなければお金は払い戻されるし、オーナーからOKが出れば、契約書のサインなどの手続きに進みます。
イタリアなんかと違って、契約書を交わすためにお金を支払うことは一切ありません。
契約に必要なのは、契約終了時に返金されることになっているデポジット(敷金、大抵は1ヶ月分)と、オーストラリア発行のパスポートや免許証などの身分証明書だけです。
家賃は週払いと隔週払い、月払いから選べる場合がほとんどです。契約期間は借りる物件のタイプによって異なり、月ごとの契約だったり1年契約、あるいはそれ以上だったりします。契約満了日が迫ってきて、次回は更新する気がない場合、満了の21日前までに通知をしなくてはなりません(日数は不動産会社や契約によって異なります)。また、早期の解約には違約金が発生します。
不動産会社ごとに独自の規定や条項があるので、細かい字で印刷された内容をすべてしっかり読んでおかないといけませんね。
大抵の場合、不動産会社が物件の写真付き現状報告書を作成します。入居前の物件にすでにある傷や破損個所が明記されており、退去時には当然これと照らし合わせてチェックが行われます。
契約から2ヶ月経った頃に、不動産業者が「レント・インスペクション(賃貸調査)」に来ると連絡してきます。これは物件の状態を見るとともに、実際に入居者が信頼できる人であることを確認するためです。
このチェックに引っかかったり、物件のオーナーがうるさいタイプだったりすると、その後も2~3ヶ月おきにやって来て入居者について調査を受ける羽目になります。
手続き自体はいたって単純明快だし、賃貸契約書が交わされるまでそれほど長くかかることもありません。
シドニーにはアパートがたくさんありますが、シドニーの街に住みたい、あるいは住まなければならないオーストラリア人があまりにも多いため、ここで住居を探すのは大変です。ただ彼らはしょっちゅう引っ越しをしますので、根気よく探せば何かしら見つかるでしょう。
- 2022.04.25
- オーストラリアで家を探そう