年末年始営業のご案内
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2025年1月1日(水):全館休業
※各店舗の年末年始の営業についてはフロアガイドよりご覧下さい。

  • 2023.02.07
  • 我らが隣人、その名は「キーウィ」
オーストラリアに住んでいるうちに、「お隣さん」の国であるニュージーランドとの関係がいろいろ分かってきました。
オーストラリアのことをあまりよく知らないという人はたくさんいますし、ニュージーランドとなるとなおさらです。ニュージーランドはオーストラリアの一部だと思い込んでいる人もいるくらいですからね!
似ている点も異なる点も多くあって、この2つの国を比べるのは簡単ではありません。
オーストラリアとニュージーランドの人々を表現するなら、まさに「おおらか」という言葉がぴったり、と私はいつも言っています。どちらの国の人々も他者との連帯と信頼を大前提としてリラックスした気楽な生活を送っています。「心配いらないよ!(No worries mate!)」というのは、この地で最もよく耳にするセリフでしょう。
仕事中はきっちり働きますが、終業とともに仕事のことは完全に忘れ、人生を楽しむための活動に専念するのです。

この2つの国はタスマン海に隔てられた2人の兄弟のように感じる時もあります。似ているけれどよく喧嘩をして、それぞれに明確な個性を持っています。二国間で互いに支え合い、外交・経済・商業上でも強固な関係を保ちながらも、競争だって存在しています。全身全霊をかけて行われるラグビーの試合だけでなく、日常生活の中でも火花を散らし合っているのです。
私が知る範囲では、「キーウィ」(ニュージーランド出身者の愛称)は「兄貴分」のオーストラリアを腹立たしく思うことがあるようですが、これは自分より大きいことが面白くないからかも知れません。
ちなみにニュージーランド出身の友だちによると、外国旅行中にカッコいいところやスマートな面を披露したら「ニュージーランド出身です」と自己紹介するのに、バカみたいな振る舞いやグズな姿を見せてしまった時は「ごめんなさい、オーストラリア人なもので!」と言うのだそうです。
ただのジョークなのですが、全てを物語っていますね。
対するオーストラリア人は、ニュージーランドでは人口より羊の数が多いことにまつわるジョークでキーウィたちをからかうのが大好きです。

どちらの国でも、平気で裸足で歩き回っている人々を目にします。ランドリーでもスーパーマーケットでも、通りを歩いていても、とにかく場所なんて一切お構いなし。銀行に裸足で入っていく人を見かけたことさえあります。
また、万事につけて天気の良し悪しは二の次です。たとえ雨が降ろうが風が吹こうが、遊び場の地面が泥んこまみれの悲惨な状態だろうが、一切気にしません。子どもたちが遊び場に行かなきゃと思ったなら、彼らは行くのです。
国土のサイズの違いは誰の目にも明らかですが、両国ともに環境は変化に富んでいます。特にニュージーランドは、面積はオーストラリアの30分の1ほどですが、川や湖、谷や山、氷河、海岸、崖、地熱地帯、森林や滝、火山など何でも揃っています。

異なる点を挙げると、オーストラリアでは人口の80%が海岸沿いのエリアに住んでいます。気候の面でずっと過ごしやすいからです。
ところがニュージーランドでは、半分以上の人々がオークランドとウェリントンの間に暮らし、残りの半分は他の地域にほぼ均一に散らばっています。
私はオーストラリアが大好きなので、この話題を出すのは常に胸の痛みをともなうのですが、この国が抱える最大の文化的問題はアボリジニの人々との関係性です。改善に向けた多くの取り組みが講じられましたが、私の見る限り、社会的にも政治的にも、そして地域社会にも、まだ完全には溶け込めていません。それどころか、今後も決して溶け込むことはないのではと感じています。
もちろん、都市部で「ノーマル」な、つまり社会に溶け込んだ生活を送っているアボリジニの人々も存在しますが、ある種の民族的分断も常に目にします。
一方、ニュージーランドでは明らかに状況が異なることに気づくでしょう。英語とともにマオリ語が公用語になっていることからして素晴らしいのですが、マオリの人々はこの国の社会生活により深く溶け込んでいて、いろんな職業や社会的ポジションに就いている人たちに出会うことも珍しくないのです。

特派員

  • アルベルト フェランド
  • 職業土木技師

みなさんこんにちは!私はイタリア出身ですが2012年からオーストラリアのシドニーで土木技師として働いています。
趣味は、海岸沿いの散歩、サーフィン、写真を撮ることです。
旅行が好きで、以前はブログを書いていたこともあります。
私はシドニーを拠点としており、アウトドア派でローカルイベントにも詳しいので、皆さんにシドニーの素晴らしさを知っていただければ光栄です。

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