オーストラリアは素晴らしい国です。世界で最もワイルドで魅惑的な自然と超近代的で活気に満ちた都市を擁し、社会は多文化で、生活費は高いもののそれに見合う給与を得ることができます。
しかし、多くの人はオーストラリアが太陽やビーチ、サーフィンだけでなく、実はかなり面白くて多様性に満ちた国であることを知りません。世界の他の国々から離れているからこそ、他に類を見ないユニークな一面を持っているのでしょう。
オーストラリアで特に変わっている点と言えば、まず思い浮かぶのが人体に有毒な、あるいは人を死に至らしめるような生き物の存在です。しかも、クモ(小さいほど毒性が強い)やヘビ、クラゲ、クロコダイルと呼ばれる大きなワニ、サメ、タコ、それにカササギまで、ここには様々な生物が生息しています。毎朝、靴や服の中を調べ、シーツの下、トイレやシャワールームの中、枕の下も確認しましょう。必ずすべての場所をチェックすることが重要です。奇妙に感じるかも知れませんが、数日もすればすぐに慣れますよ。
クリスマス中にオーストラリアを訪れるなら、お馴染みの衣装にサンダル履きという姿のサンタクロースを大量に目にすることでしょう。こちらでもクリスマス気分は十分味わえますが、そのスタイルはかなり独特。実際、屋外の気温が30℃だろうと、オーストラリアっ子の多くは喜んでサンタのコスプレをしますが、雪だるまよりも砂の像がお似合いですね。
短パンとサンダルと言えば、オーストラリアでは銀行でも短パンにサンダル履きの人を見かけます。どれほどフォーマルな場所であっても関係ありません。オーストラリア人は根っからカジュアルなのです。
ビーチだけでなく、肌を覆う服装をして通りを歩いていたとしても、文字どおり太陽が肌を焼きつけてきます。
オーストラリアでは灼熱の太陽が待ち構えているので、果てしない量の日焼け止めを買うことになることを覚悟してください。と言っても、買い忘れの心配はご無用です。都市部なら日差しから身を守るよう注意喚起する標識が10m置きに設置されているし、無料の日焼け止めのディスペンサーが置かれている場所もあるほどです(子どもの遊び場やその周辺に多い理由はお分かりですよね)。
シドニーは、オーストラリアの他のどの都市よりも活動的です。
早起きの人が夜明け頃に起き、街にたくさんある公園のひとつを散歩するとしたら、そんな時間に公園に行くのは自分だけだろうと思うかも知れません。でも、それは大きな間違いです。オーストラリア人はスポーツやアウトドアが大好きなので、いかにも健康そうな身体をしたランナーたちが何百人も走っているのを目にするはずです。
出会った人たちにはひとこと、「調子はどうだい?(What’s up mate?)」と挨拶すればOKです。逆に、声をかけられても返事しようなんて思わないでください。奇異な目で見られてしまいますからね。
私がこの国で出会った変わった食べもの、と言ってもカンガルーのテール・シチューやアボリジナルのレシピではありませんが、それはチキン・パルマ(Chicken Parma)です。オーストラリア人なら誰もが死ぬほど食べたいと考えている国民的料理のひとつで、確かに味は悪くないのですが、はっきり言ってパン粉をまぶして揚げたチキンカツの上にモッツアレラ・チーズとトマトを乗せただけのものです。名前に「パルマ」が付いているので、プロシュート・ディ・パルマ(prosciutto di Parma)のようにイタリア語っぽく聞こえますが、この料理にはプロシュートも使っていないので関係があるのかどうかは不明です。
アウトバックに行くと、ハエにまとわりつかれることになります。つばのある帽子とサングラスにバンダナ、もしくは被るだけで面白い見た目になる虫よけネット付き帽子を持って行くのをお忘れなく。
オーストラリア人は、ハットやキャップをよく被っていますが、裸足ということがよくあります。素足は衛生上の問題があるだけでなく、足を切ったり病気に感染したりする恐れもありますが、実際に裸足で歩き回っている人をどこでも見かけます。公共交通機関に裸足で乗っている男性や、片手にローファー、反対側の手にブリーフケースを持ち、都会の公園を裸足で歩く優雅なスーツ姿のビジネスマンもいます。また、道路の埃でかかとが黒ずんでいる若い女性がスーパーで買い物をしている姿も見かけました。
私は虫刺されも恐れています。
オーストラリア人はどこにでも、それこそ床の上や歩道、地面の上でも座ったり横になったりします。ヨーロッパ人の慣例よりもより自然との触れ合いが多い原始的な暮らし方なのでしょう。この国は非常に清潔だし、ヨーロッパの多くの都市に比べて大半の場所はキチンとしている点は認めないわけにはいきません。
この国の人たちがどこでもとても快適そうに過ごしているのは、そういう理由からかも知れませんね。
オーストラリアはまさに独特で、訪れる価値のあるところです。間違いなく!
- 2024.09.27
- オーストラリアの興味深い一面