年末年始営業のご案内
12月31日(火):18:00終了
2025年1月1日(水):全館休業
※各店舗の年末年始の営業についてはフロアガイドよりご覧下さい。

  • 2017.07.28
  • 本についてのあれこれ
図書館は本を借りたり、お気に入りの新聞や雑誌を読んだり、調査や勉強をしたり、インターネットに(無料で)アクセスできる場所だと考えられています。でも、見方を変えれば1世紀にわたる文化史を内包したモニュメントともいえます。

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超高層ビルや観光名所、オフィスビルに囲まれたミッドタウン・マンハッタンが、ニューヨーク市で最高かつ最も静かな場所のひとつであることには驚かされます。この賑やかな都会のど真ん中にあるこの巨大なニューヨーク公共図書館は、コンクリートジャングルのオアシスそのものです。5番街と42丁目の角に位置するニューヨーク市公共図書館システム(New York City Public Libraries System)の本館は、外から眺めると市内の他のあらゆるビルと同じように混雑して見えますし、外の階段はハトや団体観光客、若者でいっぱいです。ところが館内に足を踏み入れたとたん、真にかけがえのない文学的・建築学的な美の世界に入り込むことができます。

1900年代初頭に多く見られたボザール様式と調和した建物は、同様式を採用した最も見事な建造物のひとつで、1911年に開設されました。古代ギリシャの彫刻を思わせる古典的な要素が特徴的です。

柱の上には左から右に、哲学、文学、宗教、詩、劇、歴史を象徴する6つの彫刻が配置されています。

しかし、館内で一番代表的な彫刻は、どっしり構えて入り口を見張っている大理石でできた巨大な2頭のライオン像です。

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この施設は現在、コレクション、立地、建築の観点から世界最高の図書館のひとつとして認識されています。

本が好きな人は巨大な閲覧室でくつろぐことができます。しかも、この図書館は単なる読書の場とはかけ離れていて、現在知られている最古のアステカ文字の複製が展示されている博物館や、児童図書室(Children’s Room)が提供する子供の学習スペース、ジャーナリストや作家の情報源としての役割も担っています。

蔵書の種類は数え切れないほどありますが、利用者数もまた膨大です(年間の新規利用者数は約100万人!)。何よりすばらしいのは、世界有数の騒がしい都市の中心に位置しているにもかかわらず、館内の隅々にまで浸透している静けさでしょう。

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何巻にもわたる書物や本に囲まれていると、世界最大級の図書館がどんなものなのか気にせずにはいられないはずです。この施設を一般的な図書館と同等と見なすのは、あまりにも安易で単純な考え方です。芸術と文化に捧げられた真の殿堂の扉を開くことができるのですから。ここにはあらゆる種類の本がぎっしり並んでいるばかりでなく、革新的なマルチメディア製品も豊富に揃っています。

本を読む人は誰でも、少なくとも一生に1度は、巨大な図書館で本棚に囲まれて夜を過ごすことを夢見るものです。
実はニューヨーク公共図書館ではその夢を実現できます。本好きや子供たちのために「図書館で過ごす夜」というイベントがよく開催されるのです。この夜間イベントでは、ベテランの司書たちが図書館にまつわる物語を話してくれます。

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今なお語り継がれている物語には、ニューヨーク公共図書館の敷地内に住む管理人の生活についての話もたくさんあって、かつてここに住んでいた司書たちの古いアパートを見に行くこともできます。こうした住居の魅力や神秘は決して色あせないものなのです。

ミッドタウンのニューヨーク公共図書館は正に貴重な文化の宝庫で、 グーテンベルク聖書やクリストファー・コロンブスが書いた手紙、シェークスピアの初版原稿およびアメリカで出版された英語の初版本など、素晴らしい所蔵品を誇ります。

この本館はマンハッタンやブロンクス、スタテンアイランドにある約90軒の系列図書館と連携しています。

建物の実際の大きさにもかかわらず。この施設は本当に効率的で、文化的提案、無料の研修やレッスン、美術館並みのテーマ展示といった図書館サービスも申し分なく機能しています。

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特派員

  • クラウディア・ ディアス
  • 職業ニューヨーク大学教授

私は、ニューヨーク大学でスペイン文学と演劇の教授をしていますが、もともとはカリフォルニア出身です。余暇には長い時間散歩をするのが好きです。ニューヨークでは常になにか新しいものをあちこちで見つけることができるので、それが本当に大好きです。この街のお気に入りの季節は秋です。秋にはセントラル・パークの紅葉が素晴らしく、私の大好きなハロウィーンもあるからです。
私のブログを通してみなさんにニューヨーク市と、私の住むブルックリンに興味を持っていただきたいと思います。また、ここに住む人間の目から見たビッグアップルについての新たな視点を紹介したいと思います。

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