定番はスモークサーモン、クリームチーズ、スライスオニオンの組み合わせですが、まだ朝の9時だったので、クリームチーズと自家製のラズベリージャムだけを挟んだものをまず食べてみることにしました。
これが愛すべきベーグルとの出会いです。
皆さんはベーグルがどんなものか正確に知っていますか?円形のパンの一種であることはいうまでもありませんが、一般的に小麦粉を原料としていて、ブルーベリーやオニオン、チョコチップ、クランベリーなどの具材を生地に直接練り込んだものもあります。
ベーグルは中央に穴が空いていて、ほぼドーナツのような形をしていますが、内側はとても柔らかく、外側はカリッとしています。トーストする場合もあれば、そのまま食べる場合もあります。甘味や塩味が効いたものもあってブランチや午後のおやつにもぴったりです。
プレーンベーグルやフレーバーベーグルの他にも、オニオンやケシの実、少量のチーズ、ピザソースなどをトッピングしたものもたくさんあります。
ベーグル発祥の地であるニューヨークのベーグルは一番有名です。
この円形のパンをオープンサンドイッチのように半分にスライスし、クリームチーズ、サーモン、トマト、卵、ジャム、ピーナッツバター、チョコレートスプレッドなど、何でも好きなものをトッピングします。
ビッグアップル(ニューヨークシティの愛称)では朝食を提供するほぼすべての店でベーグルを食べることができますが、私のようなベーグルマニアのパラダイスであるベーグル専門店もあって、アブソルート・ベーグル、マリーズ・ベーグル、エッサ・ベーグルなどはそのほんの一例です。
ベーグルについての予備知識を仕入れておいたので、ベーグルの歴史をちょっとご紹介したいと思います。
ベーグルパンの起源は1683年の中央ヨーロッパとされています。伝承によると、最初に作ったのはクラクフ(ポーランド)のパン屋で、オスマン帝国軍に勝利したヤン三世をたたえて献上したそうです。 しかし、この伝承とは別によく知られているのが、第二次世界大戦後にニューヨークに住むユダヤ人によって初めて焼き上げられたという説です。
このユダヤ人のパン屋は生地を沸騰した湯の中に入れて塩を加え、穴あき杓子で水切りし、冷めたら卵黄を塗ってさまざまなシードを振りかけ、最後にオーブンで焼いていました。こうしてできた円形のパン(もともとは組みひも状でしたが)は通常、通りに面した売店で朝食用に売られていました。この慣習が広まるにつれ、ベーグルの形状は円形に変わり、クリームチーズ、チャイブ、スモークサーモンを挟んだものや、時にはパストラミとキュウリを組み合わせたものも出てくるようになります。ニシンとクリームチーズを挟んだものも人気がありました。
その後、製パン業界でベーグル生地を練る機械が開発されると、この「円形のパン」の皮は厚みが増し、シードを付けたものと付けないものが作られるようになり、フライドオニオンやガーリックがトッピングされるようになりました。そして、あっという間に今日のようなブランチの定番となり、便利に手早く利用できるフィンガーフードランチとしても定着しました。
全粒粉、卵のタンパク質、生地に振りかけるシードの栄養素を含むベーグルは栄養満点です。ベーグルでタンパク質、食物繊維、炭水化物、ミネラル(鉄、カルシウム、リン、マグネシウム)、ビタミンが摂れるといわれているのはこのためです。