1. こんなことを言うのは気が引けますが、エンパイア・ステート・ビルに行くべからず!
確かにとても有名な美しい超高層ビルですが、正直なところ私たちニューヨーカーの中にもてっぺんまで登ったことがない人がいるくらいで、街一番の絶景を楽しむならセントラルパークのすぐ南にあるトップ・オブ・ザ・ロックというのが、実際ほぼ誰もが納得する意見なのです。素晴らしい景色を見たいなら、エンパイア・ステート・ビルではなく地元の人が立ち寄る屋上のバーに行ってみるという手もあります。特に夕暮れ時は幸運なことにハッピーアワーと重なるので、エンパイア・ステート・ビルの入場で20ドル使う代わりにカクテルをオーダーできますよ。
2. 人力車に乗るべからず。これは完全に観光客向けの避けたい乗り物です。「車夫」は乗せようと必死に呼び込みますけどね。マンハッタンではイエローキャブが安いので市民はよく利用します。また、地下鉄はどこにでも連れて行ってくれる、速くて安全で信頼できる乗り物です。映画の影響で、NYCの地下鉄は危険だと誤解している人もいるかもしれませんが、夜中の3時に利用したときでさえ、ものすごい混雑で、空いてる席も見当たりませんでした!
なお、時間があって天気もよければ徒歩という選択肢が常にあります。これなら何の問題もありません。
3. セントラルパークで馬車に乗るべからず。動物虐待の噂があるので、これに乗ると地元の人に観光客だと見破られます。セントラルパークを見て回りたかったら、自分の足を信じるか、自転車をレンタルしましょう。この公園は市民の憩いの場で、運動やジョギングに利用されています。ぜいたくしたい気分なら、足こぎボートをレンタルして園内の湖をめぐることもできます。
4. 路上の屋台でホットドッグを買うべからず。確かに、出先でホットドッグを食べるのはいかにも「アメリカ的」ですが、市内にはクオリティーの高い軽食にありつけるもっといい店があります。有名なカッツ・デリカテッセンのルーベンサンドイッチとか、美味しいベーグルを食べることもできるのです。
ただ、誤解してほしくないのですが、ニューヨークのストリートフードは素晴らしい食の選択肢を提供してくれています。ですから、ふやけたホットドッグを売るような店を避ければいいだけの話です。
5. リトル・イタリーに行くべからず。ここはイタリア系のアメリカ文化のシンボルではありません。ゴッドファーザーの地ではもはやないのです。リトル・イタリー地区は拡張を続けるチャイナタウンと、それ以外のあらゆる小さなエリアに飲み込まれつつあるので、もはやレストランで極上のイタリア料理が約束されることはなくなってしまっています。現在、イタリア系アメリカの真の伝統は市内の別の地区、特にスタテンアイランド区や、ブロンクス区のアーサー・アベニューで受け継がれています。好みのピザを買いに私がよく行くエリアです。
6. タイムズスクエアで時間をムダにするべからず。歩いたり写真を撮ったりするのはいいですが、それだけで十分です。市内の他の場所に比べて値段は高いし、正直言って行くほどの価値はありません。食べ物もぜんぜん美味しくないですよ。実際に自分で試してみてください。一言で言えば、タイムズスクエアは観光客相手にふっかける所なのです。このエリアの治安改善を徹底したジュリアーニ元ニューヨーク市長の取り組みにはみんな満足していますが、だからといって、ここで何日も過ごすことはおすすめできません!地下鉄を使って、他の地区に出かけることをおすすめします。
7. エンターテインメントはブロードウェイのショーに限定するべからず。地元の人の過ごし方を本当に知りたいなら、雑誌『ザ・ニューヨーカー』を1冊買って、「市内のイベント」欄に目を通してみてください。市内には「オフ・ブロードウェイ」の小さな劇場やアートハウスシネマがあちこちにあるので、よかったらアッパー・ウエスト・サイドやブルックリンまで足を延ばしてみてくださいね。