ドゥルガー・プージャーはヒンズー教のドゥルガー女神を供養するお祭りで、インド中でお祝いされています。このお祭りが行われている主な理由には、正義が悪に打ち勝つことを祝福するという意味合いが込められています。ドゥルガー女神は、邪悪な無敵の水牛の悪神に姿を変えたマヒシャースラという男を倒したとされています。マヒシャースラは無実の人を何千人も殺したため、ドゥルガーはこの悪神を滅ぼすために送り込まれたのです。ドゥルガーは10本の腕を持つ女神で、それぞれの腕にひとつずつ力を備えていることを意味しています。
ドゥルガー・プージャーはインド中で祝われていますが、西ベンガル州ではとりわけ盛大です。祝祭は5日間にわたって行われ、毎日、固有の儀式や祈りが捧げられます。
バンガロール市内にも祝祭はもれなくやってきました。学校や職場も休みになるので、お祭りを見物したり、参加することもできます。たくさんのパンダル(祝祭の会場)には豪華な装飾が施され、照明、花、巨大なドゥルガー女神の像が美しく飾り付けられます。
人々は上から下まできれいな民族衣装で着飾ります。ドゥルガー女神は毎年数日間、母親の家に舞い戻っていたと信じられているため、この時期に女性が母親の家を訪ねるというのも、ドゥルガー・プージャーの期間中に受け継がれている重要な慣習のひとつとなっています。ドゥルガー・プージャーが終わり、帰宅すると、女性たちは大げさなしぐさで送り出されます。女性は伝統的なサリーを身にまとい、既婚者を意味する赤いパウダーを額に付けます。そして大勢で集まって、まず女神に祈りと感謝を捧げてから、姻族の家を後にするまで歌やダンスを繰り広げます。
このお祭りは正義が悪に打ち勝つことを示すものなので、見物客もみんな、最後まで前向きな気持ちを持ち続けています。みんなでお菓子を交換し合い、ダンスや祈りを捧げるときには伝統音楽が演奏されます。
このお祭りのもうひとつの重要な目玉は食べ物です。会場には巨大なフードコートが設置され、さまざまな食べ物の屋台がぎっしり並びます。食べ物はたっぷり用意されているのです。大半の屋台はベジタリアンフードを提供しておらず、西ベンガル州のベンガル料理を出していますが、バラエティーに富んだ米料理や肉料理を楽しむことができます。もちろん、ベジタリアンの参加者向けの屋台もあります。
まとめると、ドゥルガー・プージャー祭りはインド人が女性と女神、悪に対する勝利を祝うための心温まるお祭りで、特にインドの女性を元気にしてくれるものなのです。