毎年、インドの独立記念日と共和国記念日には、バンガロールにあるとても有名なラルバー・ボタニカル・ガーデンで大規模なフラワーショーが開催されます。このフラワーショーはインドのガーデンシティと呼ばれるバンガロールで最も待ち望まれているイベントのひとつで、何十万人もの人が押し寄せます。自治体と園芸団体の共催イベントです。
このフラワーショーだけで世界中の200種類を超える花を使っていて、2万個の植木鉢が飾られています。ラルバー・ボタニカル・ガーデンの敷地面積は240エーカー(約0.97 km2)で、現在は世界で最も希少な複数の植物種の生息地の役割を果たしています。この植物園は1856年に州立の植物園に指定されました。
植物園は年中無休で一般公開されています。さまざまな種類の植物や苗木、種、植木鉢などを来場者が購入できる小さなガーデンまで併設されていて、室内用・室外用の植物がそろっています。
でも、ショーの開催期間中はあまりにも人が多いので花や草木は販売されません。豪華なフラワーショーを見るためにインド各地や世界中から人が集まりますからね!そして、たいてい周辺の道路はどこも大混雑し、植物園を出たり入ったりする大勢の人の姿を目にすることになります。
このショーの目玉のひとつは、3カ月前から植えられている90万本の苗木がいっせいに咲き誇ることです。それ以外の植物園の主な見どころとしては「温室」があります。これは一番の呼び物で、温室の中には巨大なフラワーデザインが展示されています。そのデザインはショーのたびに変わり、あるときはインドの国会議事堂、あるときは巨大なバンガロー(ベランダに囲まれた平屋)、あるときはインド門といった具合です。ですから、このフラワーショーは毎回ユニークで決して同じものにはならないため、訪れた人はみんなリピーターになります。美しい色とりどりの満開の花が並ぶ姿は壮観で、思わず息をのむこと間違いなしです!
このフラワーショーは、全国の農業従事者にユニークで珍しい農産物を展示するチャンスを与えています。また、園芸の新技術を披露する場にもなっています。これは年に2度の本当にわくわくするショーです。どうして毎回、こんなにもたくさんの人がショーを見に来るのかというと、素材の繊細さからは思いもよらない美しい形状に整えられた最高に魅力的な花を感じることができるからです。
なお、このショーはすごくお金もかかっていて、自治体は毎回、約1,700万インド・ルピー(約2,927万円)を費やしているといわれています。でもいつも大盛況で、チケットを買った来場者はそれに見合う価値を得られます。これは本当に素敵なショーで、バンガロールやインドばかりでなく、海外からの観光客も惹きつけています。