• 2018.07.27
  • おとぎ話に出てくるようなリーズ城
ロンドン周辺、イングランド、スコットランド近辺にも見学できるお城がたくさんあるのは間違いありませんが、世界一美しいのはリーズ城だという説が正しいのかどうか私には判断がつきません。
でも確実に言えるのは、小さな池に浮かぶ2つの小島の上に建てられたこの美しい建物は、ぜひとも訪れるべき最もロマンチックなお城だということです。
ウィンザー城に次いで、ロンドンから最も近いお城でもあります。 きっとこうした理由があいまって、リーズ城はイギリス屈指の来客数を誇っているのでしょう。
1119年にノルマン人によって建てられ、王宮としてはもちろん、監獄や要塞としても利用されてきました。


リーズ城

1000年を超える歴史を持つこのお城は、ヘンリー8世の最初の妻、レディ・キャサリン・オブ・アラゴンをはじめ、中世の最も偉大な女王たちの居城ともなりました。
お城が建っている小さな池は庭園、緑の牧草地、木々が生い茂る広大な森林に囲まれています。この完璧なロケーションにより、華やかで排他的な王室関係者をもてなすための自然環境として、リーズ城は常に推奨されてきました。相続により、最後の城主となったアメリカ人のレディ・ベイリーも、貴族の居城として、また一流関係者のための場としてこの城を選択しました。
王室や貴族によって数世紀にわたり所有されてきたリーズ城も、現在では一般公開されていて、確実に一見の価値があります。
跳ね橋と城壁を備えた典型的な外観の王宮です。
城内に入ると、池が見渡せる中世の趣が深い部屋に加え、陶器、18世紀のベネチアングラス製品、希少価値の絨毯、ティエポロをはじめとする大勢のルネサンスの巨匠の絵画なども見ることができます。
城内を見学するだけでなく、庭園を散策したり、大規模な鳥舎をのぞいたり、生垣で造られた迷路でうろうろすることもできます。この迷路には全体を一望できる緑に覆われた小高い丘があるので、そこから友達を応援したり、間違った方向へ誘い込むことだってできますよ!
要塞、塔、橋、池、門、控え壁、白鳥、満開の桜の木、旗ざおのてっぺんで翻る旗、急な階段、小さな窓、おとぎ話のような風景。リード城には夢見ていたあらゆるもの、お城になくてはならないあらゆるものがそろっているんです(素敵な王子様はいないと思いますけど)。
お城を囲む庭園は必見で、特に春は最高の自然が楽しめます。
レン川を引き入れて造られた池では、中世スタイルのイベントが季節ごとに繰り広げられます。
子供も大人も楽しめる素晴らしいショーですよ。



中世のお城の雰囲気を再現

お城は中を見て回ることもできます。靴の陳列棚のあるクリーム色の更衣室、大理石でできた暖炉のある居間、緑のダイニングルーム、鳥類の版画(および陶磁器)のコレクション、お城の保存と一般公開のために財団を創設したかつての城主、レディ・ベイリーによって残された四柱式寝台(四隅の柱が天蓋を支えるカーテン付きの大型ベッド)が設置された青い壁の寝室などがあります。


レセプション用の大広間

住むにはもったいなすぎる感じもしますが、お城は翼を「広げる」ように建物を配置していて、レセプション、コンサート、宴会、結婚式などが行われるグロリエット(居住塔)などもあります。
ここでは挙式と披露宴を行うことも可能で、小さな礼拝堂(プロテスタント)と、記憶に残る庭園を見渡せる豪華なバンケットホールもあります。
ブラック・スワン(リーズ城のシンボル)がのんびりと泳ぐ姿を眺めることもできれば、公園内にあるロマンチックなベッド・アンド・ブレックファスト(B&B)を借りて、結婚式に70名ほど招待することもできますよ(ホールの収容人数は限られているので)。

特派員

  • ジャンフランコ・ ベロッリ
  • 職業ブロガー/ミュージシャン

私がロンドンに引っ越してきたのは2年以上も前ですが、ロンドンの外国人居住者向けのニュースレターで、この大都市での体験や新しく引っ越してきた外国人向けのアドバイスを紹介するようになったのは昨年からです。ロンドンはとてもダイナミックな街で、だれもが楽しめるものがたくさんありますが、迷うことなく満喫するためには地元の人の目線を参考にすることが大切です。みなさんにロンドンの隠れた魅力をお伝えするガイドになりたいと思っています。

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