この街をちょっと違った方法で見て回りたければ、ロンドンで撮影された映画の「ロケ地」をそのままたどってみると、観光客があまり来ないけれど、みなさんの心に浮かぶ首都のスポットを発見することができます。
映画『ノッティングヒルの恋人』は舞台となった地名を冠した、ジュリア・ロバーツとヒュー・グラント主演のロマンチックコメディーです。
映画で主人公が働くポートベロー・ロード142番地の旅行専門書店に今あるのは靴屋ですが、制作者たちをインスパイアしたのは、数百メートル先に実在した旅行専門書店「The Travel Bookshop」でした。
主人公が住んでいる青いドア(オリジナルのドアはチャリティーで売却されたため現在は黒いドア)のアパートはウェストボーン・パーク・ロードにあります。
ヒュー・グラントは、アンディ・マクダウェルと共演した『フォー・ウェディング』によって国際的スターとなりました。
この映画でもロンドンはロケ地となりましたが、周辺のサリー州とバッキンガムシャー州でも撮影は行われました。
映画の終わりにチャールズが結婚式を挙げた教会はロンドン中心部のスミスフィールドにあります。
ダン・ブラウンの同名のベストセラーを原作にした映画『ダ・ヴィンチ・コード 』の最終シーンのひとつは、ウェストミンスター寺院が舞台となっています。
ジュリア・ロバーツ主演の映画『クローサー』では、ナショナル・ポートレート・ギャラリーのレストランがロケ地に使用されていますが、ここから眺める街のスカイラインは絶景です。この映画には、シーライフ・ロンドン水族館やセント・ポール大聖堂も登場します。
グリニッジとそこにある旧王立海軍大学は、長編ミュージカル『レ・ミゼラブル』の暴動シーンや、有名な映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』の笑いを誘う冒頭シーンの舞台になっています。
調べてみたら旧王立海軍大学は、あのワクワクする『ガリバー旅行記』にも出てくることが判明しました。
『28日後...』や『007 スカイフォール』など、首都で撮影された多くの映画には、赤い電話ボックスから2階建てバス、タワーブリッジ、ビッグ・ベンまで、街のアイコンが登場します。
2階建てバス
タワーブリッジ
終末的ホラー映画『28日後...』では、主人公のジムが人影のまったくないウェストミンスター橋からビッグ・ベンおよび国会議事堂までの道を歩いて行きます。
これらのスポットはいつも大混雑しているので、こんなシーンを一体どうやって撮ったのか知りたいものです!
ロンドンの名高いスカイラインは数多くの映画に登場し、有名な建造物の中心地です。タワーブリッジはランドマークとして、『ワイルド・スピード』、『ミッション:インポッシブル』、『ハムナプトラ2/黄金のピラミッド』など、たくさんの映画で使用されています。
トラファルガー広場
ピカデリー・サーカス
『ブリジット・ジョーンズの日記』もここで撮影され、『ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月』のワンシーンでは、ブリジットが小塔のある橋をわたっています。
トラファルガー広場は世界屈指の人気を誇るシンボルで、映画『キャプテン・アメリカ』やアメリカのTVドラマ『アグリー・ベティ』の最終話など、数えきれないほどの映画やテレビドラマに繰り返し登場しています。
有名なロンドンの地下鉄、愛すべきチューブは、『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』、『ラブ・アクチュアリー』をはじめ、さまざまな映画に出てきます。
チューブはグウィネス・パルトローの主演映画『スライディング・ドア』でも重要な役割を演じています。なにしろ、主人公の運命は次の地下鉄に乗るタイミングで決まるわけですから。
また、映画『ボーン・アルティメイタム』のいくつかのシーンはチューブのチャリングクロス駅で、『007 スカイフォール』はロンドン地下鉄網のあちこちで撮影されています。
多分、こうした映画の多くはアメリカの作品で、イギリスの作品ではありませんが、ぜひ「ロンドンモード」にちょっと浸りながら見てみてくださいね。