• 2019.02.19
  • カナリー・ワーフの光の祭典、ウィンター・ライツ・フェスティバル
今年で5年目を迎える、カナリー・ワーフの光の祭典、ウィンター・ライツ・フェスティバルがロンドンで開催され、ついこの間、1月の終わりに閉幕しました。
1月15日~1月26日は毎晩、世界中の最もイノベーティブなアーティストたちが制作した21点のインスタレーションがカナリー・ワーフの街並みを彩りました。
必見のイベントだけに、私は見逃したことがありません!
ウィンター・ライツ・フェスティバルは実際、ロンドンのアートシーンでは欠かせない存在となっています。
入場無料の素晴らしいイベントで、ロンドン東部のハイテク高層ビル群のあちこちにインスタレーションが設置されます。
事前にフェスティバルのウェブサイトへアクセスし、インスタレーションの配置マップをダウンロードして印刷することもできます(私もやってみましたが、アート作品の詳細を知ることもできました)。


フェスティバルの今年のテーマは環境サステナビリティと廃棄物削減だったので、展示作品の多くにプラスチックボトルや金属くずといった再生材料やサステナブルな材料が使われ、気候変動や地球温暖化に関する強力なメッセージを盛り込んだインスタレーションもありました。
さらに今年は「啓発イベント」も用意され、重大な環境問題や「私たちの地球を守る」ためにできることについて、入場者の意識を高めるためのレクチャーなどが行われました。
ウィンター・ライツ・フェスティバルのインスタレーションはカナリー・ワーフのほぼ全域に配置されていますが、普段のこのエリアはとにかく慌ただしい(けど退屈な)ビジネス街です。


間近に迫った聖バレンタインデーを祝うハート

今年のインスタレーションには「Prismatica」という作品も出品されていて、ジュビリープラザにモダンな氷の宮殿が演出されていました。ウェストフェリー・サーカスのネオンツリー、ジュビリー・パークに浮かぶ島々、そしてカボット・スクエアの光の迷宮。ここには光、色とりどりの噴射、水のモチーフを織り成す噴水もあって、美しい光景に華を添えていました。
また、周囲の状況によって変化する照明技術を用いて設計された、インタラクティブあるいはリアクティブなインスタレーションもありました。
要するに、入場者が能動的に参加できるインタラクティブな展示です。
家族みんなで楽しめる魅力的な作品でしたよ!



カナリー・ワーフ・エステート内の公園、広場、ストリート、ショッピングセンターに展示された作品を見に行くなら、ベストタイミングは暗闇に包まれる夜遅い時間です。


再生材料を用いたアートインスタレーション

私が気に入った作品は、光でできた単語を流水で表示する「流水文字」です。2018年にも出展されましたが、2019年版が登場したのです。
その他の注目作品としては、先ほど述べたPrismaticaの氷の宮殿のようなサイケデリックなプリズム、クジラの骨格をまねた巨大な彫刻もありました。
今回、ご紹介したフェスティバルのアート作品には、高さ6mもある巨大なエイリアン(作品名は「Fantastic Planet」)、光の渦が横切る水泳プール(「The Pool」)、何色にも光るLEDの球体(「Light Sphere One」)などもありましたが、これらはロンドナーや興味を持った観光客が、ハイテク照明を駆使したこの専用エリアで目にする作品のほんの一例にすぎません。



展示された作品はどれも世界中のアーティストやデザイナーの手によるもので、さまざまな手法で照明技術を採り入ることによって、全く新しい、光り輝く現代的な世界のビジョンを伝えています。
最大2万個のLEDライトを使ったインスタレーションもあれば、レーザーを利用したものもありました。
今年は新しい試みとして、カボット・スクエアにストリートフードを集めたウィンター・ライツ・バイツが登場しました。こちらはインスタレーションを見に来た観光客にピザ、サンドイッチ、ファラフェル(ヒヨコマメをすりつぶして揚げたもの)、ワッフル、他にもいろんな食べ物を売るフードスタンドです。
この美しいフェスティバルは長く開催されている(合計11日間)ので、1晩で全部楽しむ時間がなければ、また見に来ることもできます。

特派員

  • ジャンフランコ・ ベロッリ
  • 職業ブロガー/ミュージシャン

私がロンドンに引っ越してきたのは2年以上も前ですが、ロンドンの外国人居住者向けのニュースレターで、この大都市での体験や新しく引っ越してきた外国人向けのアドバイスを紹介するようになったのは昨年からです。ロンドンはとてもダイナミックな街で、だれもが楽しめるものがたくさんありますが、迷うことなく満喫するためには地元の人の目線を参考にすることが大切です。みなさんにロンドンの隠れた魅力をお伝えするガイドになりたいと思っています。

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