• 2024.08.06
  • 英国のおかしな法律
英国には豊かな歴史や文化、そして美しい自然があり、世界中から訪れる人々に様々な魅力を提供しています。繰り返しになりますが、ロンドンは世界有数の活気と魅力にあふれた都市です。
ロンドンは、ウエスト・エンド(West End)の劇場地区や世界レベルのレストラン、力強いカルチャー・シーンでも知られています。
要するに、英国を訪れるべき理由はたくさんあるのです。ですが、この国ではどんなことが許されて、他の国では問題なくても英国では禁じられている行為は何かを調べておくこともお忘れなく。

長い歴史と非常に古い起源を誇る英国は、豊かな文化的背景を持つ他の国々と同様に、何世紀にも亘って育まれてきた経験や慣習が今でも息づいています。それゆえに、過去への愛着が強いのです。
英国人が自国の文化に対して抱く特有の愛着は、ほとんど偏執的とも強迫的とも呼べるレベル。そのため、実際には使われていない、または意図的に見過ごされている過去の奇妙な法律が今でも有効に存続しています。
信じがたいことにパーティーで『ハッピーバースデートゥーユー(Happy Birthday to You)』を歌うことは違法行為です。取り締まりは行われていませんが、この曲は英国では著作権で保護されているので、歌うには著作権料を支払う必要があるのです。
生まれてこの方、誕生日が来るたびにこのフレーズを口ずさんできましたが、実は罰金の対象となり得る行為だったのです。
19世紀の自治体警察の条項では、囲いの外で豚を飼育することは禁止されています。
屋外に設けた特別なフェンスの中でのみ飼うことが可能で、違反した場合は最大1,000ポンドの罰金が科せられます。
こちらも19世紀に定められた法律ですが、女性が公共交通機関でチョコレートを食べることも禁止されています。いったいどうして!?
英国人は常に他国から際立った存在であろうとしていますが、立法分野においても同様なのでしょう。彼らの生来の想像力とエキセントリックさは特筆に値します。
この国には時代遅れの法律が数多く存在し、上で紹介したもの以外にも非常に奇妙な法律があります。
一部の法律は過去に起きた問題と関係があり、例えば疫病予防のために早急に通過させる必要があった法律もあります。一方で、かつては信じられていたかもしれないけれど現代ではとうてい受け入れられないような異常な道徳観が伺える法律もあります。
いずれにせよ、そうした不条理さを考えるとぜひご紹介しておきたい法律がいくつかあります。驚きから健全な笑いまで、様々な反応を引き起こすこと間違いなしです。
これらの法律のうち、実際に施行されているのはごく一部のみで、大部分は英国人が曖昧であまり具体性のない法律から生み出した、想像力あふれる解釈が反映された法律です。
例えば、こんなおかしな法律があります。
- 国会議事堂の中で死亡してはならない。この建物は王宮とみなされているため、ここで死亡した者は国葬を受ける権利が与えられるが、それは非常に高額になるため。
- 歩道上で材木や角材などの板を運んではいけない。また、同じ条項では凧揚げ、他者への迷惑となる遊び、雪の上を滑る行為も禁止しています。
- 英国王・女王が描かれている切手を上下逆さに貼る行為は、国家への反逆とみなされる。
- 疑わしい状況でサーモンを扱ってはならない。現在も、英国の法律ではサーモンの違法な保管と取引に対する厳しい規制が定められています。
- 1839年より、認可を受けたパブやバーなどの酒類販売店で酔っぱらうことは禁止されています。
英国民にとって幸運なことに、酒に酔って騒ぎを起こさない限り逮捕されることはありませんし、実際にこの罪で逮捕されたのはごく少数です。さもなければ、刑務所は毎日大混雑となるでしょうね。

日本には何か滑稽な法律はありますか? 個人的に、法律は時代に合わせてアップデートされるべきだと思います。

特派員

  • ジャンフランコ・ ベロッリ
  • 年齢子(ねずみ)
  • 性別
  • 職業ブロガー/ミュージシャン

私がロンドンに引っ越してきたのは2年以上も前ですが、ロンドンの外国人居住者向けのニュースレターで、この大都市での体験や新しく引っ越してきた外国人向けのアドバイスを紹介するようになったのは昨年からです。ロンドンはとてもダイナミックな街で、だれもが楽しめるものがたくさんありますが、迷うことなく満喫するためには地元の人の目線を参考にすることが大切です。みなさんにロンドンの隠れた魅力をお伝えするガイドになりたいと思っています。

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