仕事や勉強のためにケンブリッジ英検を受けなくてはならないものの、あまりの難しさに怖気づいている人が、大勢います。
確かに難しい試験です。しかし、合格は不可能ではありません。
ケンブリッジ英検のC1 Advanced(旧称CAE: Certificate of Advanced English)は、世界の多くの大学や組織が認める、最も有名な英語能力の証明書の一つです。
資格が取れれば役に立ちますし、海外の大学に留学希望するときなど、この資格が必須とされている場合もあります。
C1 Advancedは非常に難しいので、かなりの努力が必要です。英語圏の国に何カ月も暮らしている人でも不合格になるのを何度も目にしてきました。
この試験が難しい理由は、(1) 英語上級者レベルの習熟度が求められること、(2) 試験時間が長くてストレスがかかること、(3) 試験の構成が複雑で、時間の制限があり、例外を一切認めない厳しいきまりが設けられていることが挙げられます。
合格するための第一歩として、自分に正直になり客観的に自身の英語のレベルを評価してみましょう。
上級レベルが対象ですから、非常に難易度が高い試験です。
これより上位には、ネイティブスピーカーに近い習熟度を証明するCPE(Certificate of Proficiency in English)しかなく、C1 Advancedの難易度の高さがおわかりいただけるかと思います。
さて、試験の準備ですが、開始時点で中級をわずかに超える程度の人の場合、1カ月のコースで上級レベルに到達するのは難しいでしょう。
かなりの勉強が必要ですから、準備を始める時点である程度、英語力が高い人のみ出願をお勧めします。そのような人であれば、頻出するパターンを集中して学習できますし、試験の各セクションにも習熟して所定の時間内に解答できるようになるでしょう。
これまで、試験をあまりにも軽視しすぎていたり、自分の英語力を過信していたりしたために、C1 Advancedに合格できなかった人をごまんと見てきました。そんな私の言葉を信じてください。確固とした基礎ができていない段階なら、受験は延期したほうがよいと思います。
一般的に、受験用のコースは非常に高額で、その費用に見合う価値があるとは限りません。
独学が苦手な人や、時間管理が難しい人、日常の学習スケジュールを厳守するのが難しい人にのみ、こうしたコースをお勧めします。
でも、意欲があって自らを律して学習を進められる人なら、コースは不要ですし、そのぶん節約できます。
上記2つの間をとって、優秀な先生の個人レッスンを数回受けるという選択肢もあります。会話も練習でき、ライティングの課題添削も受けられます。
受験用コースと同等もしくはそれ以下の費用で、はるかに充実したサポートが受けられます。私はこちらを選びました。
C1 Advancedの試験準備において最大の敵は、二か国語の辞書です。これが役に立つのは、英語で考える努力を厭う怠け者くらいでしょう。
残念ながら、英語で高いレベルに到達するには、母語の言語パターンに基づいた思考方法をやめなくてはなりません。
英語で考えるのに慣れるには、翻訳するのではなく、文脈から言葉の意味を理解しようとする練習が効果的です。
また、句動詞やイディオム、コロケーションについても、ぜひ徹底的に勉強しておきましょう。各種の受験コースではおろそかにされがちな分野ですが、上級レベルの英語学習者であれば知っていて当然の語彙ばかりです。知らないとなると、スタート時点としては望ましくありません。C1 Advancedに合格するには不可欠な要素です。
なお、句動詞は、前置詞との組み合わせによって意味が多様に変化します。
句動詞、イディオム、コロケーションは、料理でいうならスパイスのような役割を果たし、その人の言語能力を大きく左右します。
例えば、スープを作ったとしましょう。良質の食材だけを使ってレシピの手順を一つ一つ完璧に行ったとしても、塩やスパイスを加えなければ、風味の乏しい一品になってしまいます。
句動詞やイディオム、コロケーションは、できる限り多く覚えましょう。C1 Advancedでは幅広い語彙が使えれば高く評価され、スピーキングやライティングでも高得点が期待できます。
全体として、この試験を受けるには、優れた文法書と語彙集、そして試験まで何らかのサポートを受けることが必要であると思います。
- 2025.12.22
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