飼育動物の守護聖人である聖アントニオ大神父の日にちなみ、枢機卿は今年、ミサに畜産者や外来の動物の参列を許可しました。
すべてのジェノヴァ市民が飼っている動物と共に招待され、まず無料で動物の健康診断を受診し、健康手帳の交付を受けました。この健康手帳に祈りを捧げるのもブレッシング・オブ・アニマルズの一環です。教会まで続く路上では、騎手を乗せた馬たちがファンファーレと共にパレードをする姿が見られました。
本年度の「ワイルド」な参加者
動物たち(特にブタ)の祝福は、実は聖アントニオとの直接の関連性はないのですが、中世のドイツで人気のあった伝統行事だという話を読んだことがあります。当時、各村ではブタ1頭を地元の病院のために飼育する習慣があり、病院は聖アントニオ修道会の修道士たちの礼拝を行う場所でもありました。
今年のお祈りにはキャリーに入った猫、ケージに入った小鳥やハムスター、水を満たした水槽の小さな魚たちが大集合。中でも数が最も多かったのは犬で、賑やかさも一番でした。飼い主の腕に抱かれた小型犬やリードにつながれた大型犬、血統書付きから雑種まで揃う盛況ぶりとなりました。
自分の動物の祝福を受けにやって来た教区の人々に加え、大勢の修道士や修道女が友達と共に教会に集まりました。
ミサの式典の終盤になると、ブレッシング・オブ・アニマルズの常連、そうと知らずに教会に来て祝祭に喜び、感動している人たちなど、参列したすべての人々に対する感謝の言葉が神父から述べられたのち、参列者は教会の裏庭へと移動しました。
教会を埋め尽くす人と動物たち
ジェノヴァ動物愛護協会のボランティアが主催するブレッシング・オブ・アニマルズでは、教区司祭による礼拝に約200人が参列し、集まった動物は100匹を超えました。
伝統を重んじるジェノヴァ動物愛護協会の計らいにより、すべての参列者に教区司祭がミサで祝福を授けた小さな丸パンが配られました。これは、かつて家畜小屋や農家の庭で飼われていた動物たちを病気から守るため、神父らが祝福のロールパンを配って歩いた慣習に倣ったものです。パンがなくなるまでに市内の動物愛護協会本部に行けば、当日祭典に参加できなかった人もパンを受け取ることができるんですよ。
すべての動物に恵みのパンを
とりわけ感動的だったのは、祝福のパンが配られる中、家畜や野生動物、外来の動物やペットのために大勢の参列者が一緒に捧げた特別な祈りです。この場には、飼い主に可愛がられていて、まさにこの特別な祈りを受けるべき障害のある犬や猫の姿も見かけました。
その夜に登場した外来種のゲストは、捨てられたところを保護されたウォータードラゴンです。この子はボランティアの尽力で病院の治療を受けた後(目は不自由ですが)、可愛がってくれる家族のもとに引き取られています。
ジェノヴァ動物愛護協会は、公的な援助を一切受けずに活動している民間のボランティア団体です。彼らは高齢の野良犬の保護や、不幸な環境で病気や障害、精神的外傷を負ったり、捨てられたりした動物たちの救済(年間500匹以上)を行っています。ボランティアのメンバーはさらに、アルビロッサにある犬のシェルターや猫の預かり所、サボナの猫や野生動物向けの看護病棟2棟の運営に尽力しています。
野良犬と野良猫のための募金の風景