リグーリア州やロンバルディア州、ピエモンテ州などに適用されるゾーンが変わった結果、現在では13の地域が最もリスクの低いホワイトゾーンとなりました。(6月以前は、リグーリアを含めたすべての地域はイエローかオレンジ、レッドのどれかだったのです。)
ホワイトゾーンに変わったことで、外出禁止令がついに全面解除されたわけですが(夜10時以降が11時以降になり、現在は深夜0時以降のみ外出禁止となっている地域もあります)、集会禁止や手の消毒、屋内外でのマスク着用が義務付けられているのは今も変わりません。
ワクチン接種キャンペーンが開始されてから、イタリアでは特に良好な結果が出ており、より自信をもって将来に目を向けることができるようになりました。ただし、明るい未来を描くためには慎重に進まなくてはいけません。状況を悪化させてこれまでに払った多くの犠牲が「水の泡」になったりしないよう、正しい習慣を守ることがこれまで以上に重要なのです。
イエローゾーンの地域では今も深夜0時から朝5時まで外出禁止なのに対し、ホワイトゾーンでは外出禁止令は解除となりました。これは決められた時間に家に帰る必要がなくなり、営業を再開したカクテルバーやレストラン、ケータリングサービスなどで時間制限なしに飲食が楽しめるということなので、この違いは大きいですね。
ホワイトゾーンに発令された新しい規則では、「ホワイト」の屋外エリアでは、1つのテーブルの着席人数には特に制限がありません(ただしお互いに1mの距離を保持する必要があります)。一方、屋内のバーやレストランでは、同じテーブルに座ってもいいのは6名まで、しかも生活を共にする者同士という条件が付いています。ずいぶん奇妙だと思わなくもありませんが、これも保健省が定めたルールなのです。
夏が始まるとともにこれらの禁止事項が緩和されれば、観光客がまた戻ってくることになります。各種措置の解除によって飲食ビジネスもランチとディナー両方の営業を再開できるし、何といってもこの1年、パンデミックのせいで辛抱を強いられてきたわけですから、接客可能人数も売上げも大幅にアップするでしょう。
感染者数が減り、もろもろの禁止措置が解除されたことに加え、気候の良さと学期終わりというタイミングも相まって、イタリア人の知人の多くが今年は6月に旅行に出かけています。
とは言え、観光客の数はパンデミック前に比べればまだまだ少ないし、何といっても外国人ツーリストが不在という状態です。彼らはEUのグリーンパスが使えるようになる日を待っているのです。
EUの住民がEU範囲内を自由に移動できるようになるグリーンパスは、7月1日に制度が発足する見込みです。このパスは最低1回のワクチン接種歴がある人、過去3か月の間に新型コロナウイルスに感染したのち回復した人、もしくは最近の検査結果が陰性であった人に対して発行されます。
このパスによって、夏の休暇を利用してイタリアに里帰りをする人が増え、外国への旅行を切望するイタリア人(私もです!)の移動も許可されることになります。
ホワイトゾーン内の住民なら、時間や人数の縛りを気にせず親族や友人の家を訪れることもできます。
着用するマスクはもう公認のものでなくても大丈夫。バリアとしての機能を果たす多重構造の素材で、なおかつ鼻から口、あごまでを覆うものであれば、布製でも使い捨てでも、洗えるマスクでも手づくりマスクでも構いません。
ホワイトゾーンの地域では屋内外のプールやジム、ゲームコーナー、テーマパーク、博物館や美術館がようやく営業を再開できることになりました。
婚礼やバースデーパーティーといったプライベートのイベントもOKですが、グリーンパスの導入に伴い、出席者は全員ワクチン接種済みか、イベント当日の前々日以降に行った検査結果が陰性であることが条件となるようです。
ホワイトゾーンの屋外で食事タイム