年末年始営業のご案内
12月31日(火):18:00終了
2025年1月1日(水):全館休業
※各店舗の年末年始の営業についてはフロアガイドよりご覧下さい。

  • 2022.06.15
  • リグーリア ブログ - 海の幸のサンドイッチ「パニーノ・マリーノ」
リグーリアならではの伝統的な食べ物については、これまでにもこのブログでたくさんご紹介してきました。詳しく知りたいという方は、ファリナータやフォカッチャ、ペストソース、パニッサのフライなどの名物料理について書いた過去の記事をご覧ください。こうした伝統的なメニューに加え、ジェノヴァやリグーリアの料理はどんどん進化し、新しい味覚を受け入れています。
寿司やポキ・サラダ(刺身を醤油ダレに漬けこんだハワイ料理)、インド料理といったエスニックなものも、ジェノヴァの家庭ではお馴染みになりました。でも、売り出し中のご当地ならではのメニューもあるんですよ。
パンデミックの影響でイタリアではフードデリバリーを利用する人が爆発的に増えたためか、テイクアウト専門の飲食店が数多くオープンしました。そのため競争が激化し、消費者の気を引くような新しい料理を出そうとどの店も必死です。
リグーリア料理界のニューフェイスのひとつに、観光客や地元民の垂涎の的となっている人気メニューがあります。その名も「パニーノ・マリーノ」、つまり「海のサンドイッチ」です。

イタリアでは昼食に食べることが多いサンドイッチ。
アメリカのように午後の軽食として食べることはありませんが、外出中に食事がわりに食べることはよくあります。
イタリアのサンドイッチと言えば、チーズや野菜、ハムなどの冷肉類を挟んだ「パニーニ」が定番ですが、ジェノヴァ生まれのパニーノ・マリーノは全く新しいスタイルのサンドイッチで、とにかく美味しいというので大人気です。


具材をたっぷり挟んだパニーノ・マリーノ

このサンドイッチを考案したのは、海に面した場所にある、とあるビストロ風レストラン。屋外のテラス席や店内のカウンター席で食事をすることもできるし、テイクアウトもできるお店です。
このレストランの名前は、サンドイッチと同じ「パニーノ・マリーノ」。
このサンドイッチのヒットを受けて、独自のレシピを使ったサンドイッチを販売し始める店が増えたのです。
こうしたビストロ風レストランはあらゆる好みや予算に対応してくれるし、いつでも新鮮な食材を使った料理を楽しむこともできるのが魅力です。
港周辺のポーチの軒下には、そういうレストランが集まっています。
店外に出してある黒板を見ると、その日の水揚げの内容や季節によって変わるおすすめメニューが「本日のサンドイッチ」として紹介されています。
漁師たちは夜漁に出て、翌朝早く数メートル先の屋台で水揚げしたばかりの魚を販売しているので、魚介類は新鮮そのものです。
サンドイッチは紙にくるんだ素朴なスタイルで渡してくれるので、通りを歩きながらでも食べやすいのがいいところ。
ところで、「パニーノ・マリーノ」の具材にはどんなものが使われているのでしょうか?
とびきり独創的なこのサンドイッチには、新鮮なマグロやサーモン、アンチョビ(カタクチイワシ)、タコやイカなどが上質で趣向を凝らしたトッピングとともに挟まれています。マンゴーやペストソース、キャラメリゼしたタマネギ、ヤギのチーズ、カタクチイワシのマリネといった独創的なトッピングもありますが、どれも生の魚介にマッチするものばかりです。
とくに人気が高い具材はマグロのタルタルで、トマトや生野菜、モッツァレラチーズ、ペストソースが添えられています。
私のお気に入りは、自家製タコのサラミに赤と黄色のパプリカ、ラディッキオ(イタリアンチコリー)、トマトのカルパッチョ、ミックスサラダ、マリナーラソース、プレシンスーア(ジェノヴァの代表的なカッテージチーズ)を挟んだパニーノ・マリーノです。
お店のカウンターで注文して、サンドイッチができたら呼んでくれます。
夜のアぺリティーボタイム(18時~19時ごろ。夕食前に食前酒と軽いつまみを楽しむイタリアの習慣)には友人や仕事仲間と連れ立って魚介メインのおつまみを食前酒とともに味わうことができます。旧港エリアではジェノヴァ水族館の近くで漁師たちが漁船に網を積み込んでいる姿を見ることもできるので、雰囲気も最高です。
ワインやクラフトビールのお供にぴったりの、魚介のフライや生のシーフードなどの魅力的なメニューを用意しているお店もありますよ。

特派員

  • パトリツィア・ マルゲリータ
  • 職業翻訳、通訳、教師

生まれはイタリアですが、5ヶ国語が話せる「多文化人」です。米国、ブラジル、オーストラリア、フランス、イギリスで暮らし、仕事をした経験があります。イタリアと米国の国籍を持っていますが、私自身は世界市民だと思っています。教師や翻訳の仕事をしていない時は、イタリア料理を作ったり、ハイキングをしたり、世界各地を旅行したり…これまで80カ国を旅しましたが、その数は今も増え続けています!

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