• 2015.06.26
  • 歴史を味わう~上海マッチ博物館~
この間、面白い博物館へ行ってきました。

友人から「今、話題になっている博物館があるよ。」と勧められました。詳しいことは教えてもらえず、「少し変わったユニークな博物館。」とだけ。この言葉に興味を持ち、訪れたのが「上海マッチ博物館」でした。文字通り、マッチがメインの博物館です。

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まず、建物の外観が一番印象的です。マッチ箱を大きくしたような建物壁面には大きな龍が描かれ、とてもインパクトある外観。解説によると、実際に使われていたマッチ箱の絵柄を拡大して制作されたものとのこと。戦時中に生まれたこのデザインは、龍を描いて、くじけない、粘り強いなどの民族精神を表わしたそうです。

この博物館は、かつてマッチを製造していた「上海マッチ工場」の建物を利用し、蘇州河の近くにあります。その昔、蘇州河近辺に多かった工場は、今では、その姿をほとんど消しています。残された建物等は博物館や記念館へと生まれ変わり、新たなスポットとして人気を集めているようです。

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博物館1階には、お菓子や薬など、マッチ以外の上海ブランドのパッケージが並べられています。2階には、マッチ箱が展示され、マッチの原点である火やマッチの歴史が紹介されています。まだおもちゃがなかった時代、中国の子供たちは、マッチ箱や切手を集めて遊んでいたようです。

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目がくらむほど様々な絵柄のパッケージはどれも中国らしく、当時の生活も窺い知れて、本当に興味が尽きませんでした。現地生産のマッチだけでなく、輸入されていたマッチもたくさん展示され、歴史や背景も重ね合わせてみると、実に面白かったです。

それほど大きな博物館ではないのですが、展示品は数知れず、見どころも満載。平日だったこともあり、静かにゆっくりと館内を楽しめて、とても充実した一日を過ごすことができました。

特派員

  • 増田 宏誠
  • 職業会社経営

上海テレビを経て、ファッション雑誌「大都市」の在日記者としての執筆の他、広告会社にて中国語圏コピーライターとして活動を経て、2001年1月に会社設立。メディアを中心としたアジア人観光客誘致サービスを提供しています。

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