• 2018.06.08
  • おお、カナダ!
最近引っ越したカナダのオタワ州からお届けする初のブログの第一声がこれになるとは夢にも思わなかったけれど、まずはひとこと言わせてください、「カナダ、めちゃめちゃ暑くなりそう!」
そもそも私が持ってきた服といえば冬物ばかり。なぜって、事実上どの季節でもカナダはとにかく寒いと(スコットランドの!)みんなに脅されていたし、時期は折しも春の初め頃、到着して飛行機を降りた瞬間から寒さに震えるだろうと思っていたのです。が、現実はまったく違いました。
約ひと月前、新しく暮らし始める国の首都に降り立った私は、摂氏25度ぐらいの暖かな(本当のところ、暑いほどの)気温に迎えられたのです。
何年か前からカナダの首都に行きたいと思っていたので、仕事の関係でこの街に住むと決まったことは、私にとって無上の喜びでした。

カナダに来てすぐに見たのが、第二次世界大戦終戦後から毎年5月にオタワで開催されているカナディアン・チューリップフェスティバルという素晴らしいイベントです。ナチス占領によって国が蹂躙されていた時期のオランダにカナダが示した厚意への感謝のしるしとして、オランダの女王がカナダに10万本のチューリップを寄贈したのがこのフェスティバルの始まりだそうです。
カナダ人の同僚に言わせると、オタワは刺激に乏しく、住むには退屈な街だとのこと。それも一理ありそうですが、この国に到着した時、私はとても感動しました。美しく、何よりも清潔な街並み。観光エリアも住宅街も清潔感に溢れているのを見て、大いに感嘆したものです。
モントリオールやトロントなどのもっと大きなカナダの他の都市(これらの場所も訪れたことがあります)のように、オタワには雑然とした印象がありません。カナダの首都でありながら、どちらかと言えばこぢんまりとして暮らしやすい場所なのです。
過去何年かの間に私が訪れた、他の大都市とも比較するべきなのでしょうが、パリ、ローマ、ロンドン、マドリードなどを、オタワと比べることはできません。美しい建築物、観光名所の有無、毎年訪れる観光客の人数の多さなどは置いておいて、ここで強調したいのは、その居住性だからです。

ここで、オタワに関して私が知ったこと、最初に気付いたことを、皆さんにも少々ご紹介させてください。
オンタリオ州の東端に位置するオタワはカナダの首都。カナダで4番目に人口が多いこの街は、生活の質(QOL)の高さが特徴です。技術の中心地でもあり、海外からの移住者には、観光業やハイテク産業関連の求人が豊富にあります。様々な民族集団が構成する多文化都市、オタワ。新参者にとっては新たな生活と環境になじみやすい街と言えます。
カナダは大きな国(世界第2位)ですが、総人口はわずか3300万人。新大陸として世界中の人々を受け入れながら多様な文化とダイナミックな社会を育んできたカナダは、生活するにも勉強するにも理想的な国なのです。

カナダと聞いて多くの人が連想するものは、広大な土地と荒野、雪と寒冷な気候、などなどでしょう。もちろんそれらすべてカナダに来れば見られますが、見るべきものは他にもたくさんあります。
すぐれた労働環境、標準を上回る教育システム、生活の質の高さに加え、世界でも屈指の医療制度を誇る高度先進国、それがカナダです。国連も生活の質や教育の機会、失業率や犯罪率の低さ、平均余命などの評価基準を基に、カナダは長期にわたって生活するうえで最適な国の1つであるとしています。
国民一人あたりに対する移民の数がカナダより多い国はありません。年間20万人以上の移民を受け入れ、移住者たちの物語を包括するカナダは、完全に多文化国家です。カナダ人であるということは、この国のパスポートと共通の価値観を共有するということで、そこに民族の違いという壁はありません。フレンドリーで礼儀正しくて思いやりがあり、観光客や移民にも故郷にいるような居心地よさを感じさせてくれる、それがカナダ人なのです。
また、海外留学、英語やフランス語の勉強、国際的な経験など、それぞれの目的に応じた学習が可能なのも、学術的な施設や機関が整ったカナダならではの利点です。



特派員

  • パトリック・ サッコ
  • 職業エリオット・コンサルティング社エンジニア

こんにちは! 私はパトリックと言います。スコットランドのエジンバラ在住で、土木技師をしています。趣味は詩を書くことです。9年ほど前にイタリアからスコットランドへ移住し、この土地に惚れ込んでいます。雨の多い気候を好まない人もいますが、その気候のおかげでここは緑豊かな風景に恵まれています。暇を見つけては、車でエジンバラ郊外へ湖や渓谷を見に出かけています。

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