• 2018.10.24
  • トロントのPATHにて
少し前から仕事の関係でカナダに住んでいる私ですが、今の気分はビジター、つまり見学者。そんな私の今回の見学先はトロントです。実際に行ってみて心から感銘を受けたトロントの街の魅力を、ぜひ皆さんにお伝えしたいと思います。

カナダの首都だと勘違いされることの多いトロントは、カナダで最大の都市(カナダの首都はオタワです)。カナダの南部、オンタリオ湖の湖畔を見渡す位置にあるトロントは、オンタリオ州の首都でもあります。

カナダで最も重要な都市のひとつに数えられ、ナイアガラの滝に近いこともあって、レジャーや観光の目玉が盛りだくさんの街です。

今回の街めぐりはPATHを歩くことにしました。長い歴史を持つPATHは、トロントの地下に張り巡らされた30㎞を超える大規模な地下歩道です。誰でも通行できるのはもちろん、車椅子のユーザーにも利用しやすい設計はさすがです。

PATHには1,000軒を超えるショップやオフィスがずらり。超高層ビルを含む建築物は50以上、駐車場20か所、地下鉄6駅、ショッピングセンター2軒、ホテル8軒、列車1駅などにつながっています。

市庁舎やホッケーの殿堂、ロイ・トムソン・ホール、エア・カナダ・センター(現スコシアバンク・アリーナ)、ロジャーズ・センター、CNタワーなどなど、トロントの代表的な観光名所の多くはPATHを通って行くことができます。街がこんなに賑わっているのは、都心では車を使わず歩き回るのを好む土地っ子や観光客に愛されているPATHのおかげで街がにぎわっているのだと、今回PATHを案内してくれた地元のガイドが話してくれました。

ここから先は、私が探検したスポットをいくつかご紹介していきます。一回ではとても書ききれないので、後編を次回のブログに書くかもしれません。


先ほど最後に名前を挙げたCNタワー(カナディアン・ナショナルタワー)から出発。高さ1810フィート(550m)のこのビルは、現代の世界七不思議と言われ、長年にわたって世界で最も高いビルの座を守っていました。
3つに分かれたCNタワーの中にはその名も「360」というレストラン、メープルリーフ・シネマ、ギフト・ショップが入っています。
CNタワーでトロント屈指と言われる素晴らしい眺めを楽しみたいなら、ガラス張りの高速エレベーターに乗りましょう。あっという間に地上340mのルックアウトレベルに到着します。床がガラス板で出来ているグラスフロアからは、眼下に広がる街路の最高の眺めをスリルと共にたっぷり堪能できますよ。

強烈な体験をしてみたいなら、タワーの縁、高さ350mのエッジウォークに挑戦するのもあり。エッジウォークは、CNタワーのメインビルの外周に沿って作られたガードレールなしのプラットホームです。唯一の防護器具である備え付けのハーネスを装着して、自由な身動きで闊歩してみてください。

トロント市庁舎は街のシンボル的な存在で、ネイサン・フィリップス・スクエア、ヘンリー・ムーアの彫刻「The Archer(射手)」はここにあります。並び建つ2つのアーチ型のビルが印象的な市庁舎は1965年に建設されたものですが、かつて別の場所に旧市庁舎があったことから、地元住民からは新市庁舎と呼ばれています。

この複合施設全体が表現しているのは「目」。半円形の2棟のビルは瞼、中央のコンベンションセンターは瞳をモチーフとしたデザインなんですよ。

市庁舎から見下ろせる位置に作られた人造湖は、冬の間はスケートリンクとして利用されます。数多くの野外コンサートや大規模なニューイヤーパーティが行われるのもこの場所です。

スポーツ好きなら必見なのがホッケーの殿堂で、スタンレー・カップやホッケーのリーグチャンピオンに関する情報が集まっています。スクリーンに映った等身大のスター選手を相手にプレイ体験したり、ホッケーにまつわる映画を鑑賞したり、ホッケー関連の膨大な展示品を眺めたり。近頃は日に日にホッケー好きが高じている私、正真正銘のカナダっ子になりつつあるかも?


CNタワー


上空から見た市庁舎


人造湖


オンタリオ湖からのスカイラインの眺め

特派員

  • パトリック・ サッコ
  • 職業エリオット・コンサルティング社エンジニア

こんにちは! 私はパトリックと言います。スコットランドのエジンバラ在住で、土木技師をしています。趣味は詩を書くことです。9年ほど前にイタリアからスコットランドへ移住し、この土地に惚れ込んでいます。雨の多い気候を好まない人もいますが、その気候のおかげでここは緑豊かな風景に恵まれています。暇を見つけては、車でエジンバラ郊外へ湖や渓谷を見に出かけています。

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