• 2019.12.18
  • カナダのクリスマスの伝統
もうすぐクリスマスです。千年にわたり続いているこの伝統をお祝いしようと誰もが懸命に準備を進めています。それは祖父母から受け継がれてきた光景で、たくさんの食べ物、プレゼント、家族、そしてお決まりのクリスマスミサが一般的です。
しかし、誰もが皆、同じようにクリスマスを祝っているのでしょうか? ちょっと自問してみてください。
カナダではどんな風にクリスマスを祝うと思いますか?
アメリカ北部とカナダのいいところは、クリスマスをクリスチャンのみが祝う純粋な宗教行事とみなしていないところです。むしろ、絆や愛情、家族を祝福するためのパーティーととらえています。その証拠にカナダではキリストの生誕場面を再現する装飾を飾る習慣はなく、実際にこの伝統を維持しているのは一部のクリスチャンの家族(おそらくヨーロッパからの移民)だけです。これは多文化主義の成功を見事に表している好例です。
ではここで、一番楽しい話題に移りましょう。
カナダのクリスマスの伝統とはどんなものなのでしょうか?
誰にとっても一番大切な12月25日のシンボルと言えばサンタクロースで、子供たちは通常、25日の1週間前に自分の街の絵はがきに願い事とクリスマス当日にツリーの下にあったらうれしいプレゼントのリストを書きつらねます。
全てのカナダ人に共通の伝統はカラフルなライトと月桂樹のリースで飾られたクリスマスツリーです。カナダのクリスマスでは家も重要な役割を果たすので、盛大な飾り付けをし、この国では一家に一台が当たり前の暖炉に家族全員分の靴下をぶら下げて、大抵クリスマスイブの夜にお菓子やキャンディーを詰め込みます。
カナダは各家庭が競って自分の家とツリーの飾り付けを行います。毎年、早くから準備を始めるので12月1日にはすでにライトアップが街路を彩るようになります。まるでショーみたいですよ。

また、クリスマスと言えばたくさんの食べ物! クリスマスのランチはカナダのサンクスギビングデーのランチと変わりありません。実際には詰め物をした七面鳥とサイドディッシュとしてベークドポテトにソースを添えてというのが一般的です。肉料理が最も好まれるので、七面鳥が苦手な人はガチョウのローストを焼いて、ローストポテトやさまざまなサイドディッシュを添えることもあります。


カナダでは各家庭を回って歌を披露する子供に、お返しとしてお菓子かコイン、または1杯のホットチョコレートを振る舞うという伝統も受け継がれています。なにしろカナダの寒さは半端ないですからね。
都市ではクリスマスマーケットが大人気ですが、実際に行ってみて一番気に入ったのはトロントのものです。
最も有名なのはディスティラリー地区で行われるトロント・クリスマス・マーケットで、11月に幕を開け12月末まで開催されます。平日は入場無料ですが、金曜、土曜、日曜の夕方以降は有料です。古い建築物と、お菓子や飲み物、手工芸品、定番の洋服などを購入できる数百の屋台に囲まれた素晴らしい会場では、ビクトリア朝時代のイギリスに飛び込んだような気分になるはずです。
でも、もっと街の中心部に出かけてみたい人には、ユニオン・ステーション・ホリデー・マーケットとネイサン・フィリップス・スクエアのホリデー・フェアの2つがお勧め。私も実際に行ったことがあります。
ユニオン・ステーション・ホリデー・マーケットはユニオン駅(つまりCNタワーの最寄り駅)のすぐ隣にあります。ここは最新型のクリスマスマーケットで、誘致された都心の職人や販売者が製品販売のための屋台を出しているのですが、すごく変わっていて、洋服から健康ドリンク、その他のアイテムまで、一味違ったものが勢ぞろいしています。
ホリデー・フェアは、より伝統色が強く、トロントニアンには外せないマーケットです。トロント市庁舎の目の前のネイサン・フィリップス・スクエア(TORONTOの大きな文字モニュメントがある広場)で開催されます。乗り物、花火、ミュージカルショーに加え、食べ物やそれ以外のいろんなものを売る昔ながらの屋台ももちろんあります。家族連れにぴったりのマーケットで、ホリデーシーズンには特設リンクでスケートも楽しめます。

特派員

  • パトリック・ サッコ
  • 職業エリオット・コンサルティング社エンジニア

こんにちは! 私はパトリックと言います。スコットランドのエジンバラ在住で、土木技師をしています。趣味は詩を書くことです。9年ほど前にイタリアからスコットランドへ移住し、この土地に惚れ込んでいます。雨の多い気候を好まない人もいますが、その気候のおかげでここは緑豊かな風景に恵まれています。暇を見つけては、車でエジンバラ郊外へ湖や渓谷を見に出かけています。

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