• 2020.02.26
  • カナダのスイーツ特集
私は甘いものが大好きですが、カナダ料理のデザートレシピの豊富さには本当にびっくりしました。
そして、実はこれには2つの理由があることに気が付きました。1. 寒い地域では伝統的に甘いものを食べて必要なカロリー摂取のバランスを取ること。2. 特にケベックはフランスが起源を持つため昔から美味しいデザートレシピがたくさんあること。
ケベック料理は伝統的に質素な田舎料理で、カナダ屈指の多様性を誇ります。ここでは、この土地で生まれ育った人が使う要素や材料が、徐々にこの州にやって来たあらゆる移民が使う要素や材料と混ざり融合してきました。有名な愛すべきレシピの多くは、かつてこの土地特有の厳しい気候を生き延びるうえで必要最小限であった必須食材をもとにしています。現在ではこうした昔のレシピも現代風にアレンジされ、州を越えて広まりつつあります。

プディングショマーは「失業者のプディング」という意味を持つ国民的デザートです。
材料は質素ですが濃厚な味わいがあります。実際、このデザートは1930年代の世界恐慌の頃に考案されたと言われていて、当初は工場労働者が古くて硬くなったパンを利用して作っていました。今では軽いケーキ生地を使用し、数時間寝かせてから、クリームとメープルシロップかブラウンシュガーのカラメルで飾り付けし、焼き上げています。焼いている間にシロップが生地と混ざって底に沈むので、甘くてカリカリの美味しい層が出来上がります。食べるときは上下をひっくり返し、バニラアイスクリームをひとすくい添えるかメープルシロップをさらにかけます。

ティムビッツは昔ながらのボール状のパンケーキで、カナダにはリンゴ、ブルーベリー、ハチミツ、チョコレート、その他にもいろんなフレーバーがあります。おやつやデザートにぴったりで、紅茶やコーヒーと一緒に食べます。

ナナイモバーはシンプルながらハイカロリーなデザートで、焼かずに作れます。四角い形でクリームたっぷりのチョコレートみたいですが、異なる食感の3層 - サクサクとした歯触りの下層、バニラ風味のクリーミーな中層、チョコレートアイシングの上層 - でできています。ミントやコーヒー、メープルシロップなど、中層の風味によってさまざまなタイプがあります。正確な起源は不明ですが、このレシピが生まれたのは1950年代と言われています。

モントリオールベーグルはブランチの定番です。
お隣のアメリカ同様、カナダでもベーグルは朝食に欠かせませんが、カナダのレシピはアメリカのものとは違い、生地には塩を加えずに卵を使い、ハチミツを入れたお湯で生地を数分間茹でて甘みを出します。形もアメリカのものに比べると厚みがなく、真ん中の穴が大きくなっています。

最後に、忘れてはならない名物があります。それはロイヤルバナナブレッドです!
私が用意できる唯一のデザートレシピなので、皆さんにご紹介しますね。

材料
• バナナ500g、小麦粉450g、プレーンヨーグルト250ml、砂糖450g、卵3個、クルミ、バター20g、油、塩、重曹

作り方
ボールに砂糖、重曹、ひとつまみの塩を入れ、刻んだバナナとクルミを合わせて均等になるように混ぜ合わせます。
卵を1つずつ加えてよく混ぜ、そこにふるった小麦粉を入れ、最後に油とヨーグルトを加えます。バナナが細かくなっても気にせず生地を混ぜます。
塗り残しのないようにバターを塗った四角いケーキ型(プラムケーキ用のもの)に生地を流し込み、150℃に予熱したオーブンで45分ほど焼きます。
ケーキが焼き上がったらオーブンから取り出し、数分おいてから四角く切り分け、温かいうちにいただきます。

特派員

  • パトリック・ サッコ
  • 職業エリオット・コンサルティング社エンジニア

こんにちは! 私はパトリックと言います。スコットランドのエジンバラ在住で、土木技師をしています。趣味は詩を書くことです。9年ほど前にイタリアからスコットランドへ移住し、この土地に惚れ込んでいます。雨の多い気候を好まない人もいますが、その気候のおかげでここは緑豊かな風景に恵まれています。暇を見つけては、車でエジンバラ郊外へ湖や渓谷を見に出かけています。

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