カナダの食べ物については、このブログで今までに何度もご紹介してきましたが、実をいうと私たちの食事のなかで飲み物の存在はとても大きいのです。
というわけで、今回はカナダの代表的な飲み物をご紹介したいと思います。
カナダはとても多様性に富んだ国ですが、飲み物もとてもバラエティ豊かです。カナダスタイルのカクテルにアイスワイン、そして地域の醸造所で作られるビールやウイスキーなど、様々な飲み物を楽しむことがきるんです。
真っ先にご紹介したいのが、メープルリキュール。
メープルはカナダの至るところで常に目にする存在です。メープルの木々、国旗に描かれたメープルの葉、あらゆるものにかけるメープルシロップ、そしてもちろん飲料もその例外ではありません。
メープルリキュールとはメープルシロップをベースとした色んなお酒のことで、ライ麦を主原料とするカナディアンウイスキーにメープルシロップを混ぜて作られます。カナダにはこのメープルリキュールを重要な伝統的飲料として扱っているお祭りもありますし、これを使ったカクテルのレシピも数多く存在します。
個人的には、このリキュールをアイスクリームにかけたり、コーヒーにたらしたり、ホイップクリームに混ぜて温かいアップルパイに添えて食べるのが大のお気に入りです。カナディアンウイスキーの力強さとメープルシロップの芳醇で素晴らしい風味が、まさに絶妙なバランスで調和しています。
カルガリーで1969年に誕生したシーザーはカナダ人が大好きなカクテルです。よくアメリカのブラッディー・メアリーと間違えられるのですが、この美味しいカクテルはカナダ国外ではほとんど飲むことができないので、カナダの国民的な飲み物と考えられているのでしょう。
このカクテルはブラッディー・メアリーとよく似ていますが、トマトジュースにハマグリのエキスを混ぜるという点が異なります。そう、ハマグリのエキスが入っているんですよ!
レストランやバーで作りたてのシーザーをいただくのが最高ですが、カナダ中のスーパーや酒屋でも手に入れることができます。
ムースミルクは、アルコール入りのミルクシェイクのような味わいのカクテルです。一般的にはラム酒とコーヒーリキュール、アイスクリームをブレンドして作りますが、アイリッシュ・クリームやバタースコッチ・シュナップス、またはイチゴを加えるレシピもあります。濃厚でクリーミーな甘いカクテルが好きな人には、どれも美味しく楽しめるはずです。
ユーコン・ジャックはハチミツ風味のカナディアンウイスキーです。紛れもなく最高水準の味わいのウイスキーにハチミツのリキュールが加えられています。このお酒はカクテルに使われることが多いのですが、カクテルの材料として女性はメープルリキュールを好み、男性はユーコン・ジャックを好むというのが定説です。
そして最後に、スプルース・ビール。この飲み物は、フランス人探検家・ジャック・カルティエのおかげで名声を得ました。16世紀、ケベックに向かう旅の途中で、カルティエは彼が率いる探検隊のほとんどがビタミンC欠乏のために病気になっていることに気づきました。その土地に暮らすヒューロン族の人たちに助けを求めたところ、そこに生えるビタミンCを豊富に含む木の芽とお茶、そしてとうもろこしのお粥を摂るようアドバイスされました。
こうしてスプルース・ビールは人々に重宝されるようになり、今では人気のノンアルコール飲料となっています。
アメリカには「移動中に温かい飲み物を飲む」という文化がありますが、ここカナダでも同じです。
異なる点といえば、アメリカ人はコーヒーだけを飲みますが、カナダ人は紅茶が大好きで、中には毎日儀式のように完璧な英国式の紅茶を淹れる人もいるほどです。
牛乳についていうと、特におもしろいのが袋入り牛乳の存在でしょう。
アメリカ人が描くコメディ漫画の題材にもなっているこのビニール袋に入った牛乳ですが、単にミルクピッチャーに入れて使う巨大な袋入りの牛乳にすぎません。
袋入りの牛乳には大きなメリットがあります。なんといっても、袋しか使っていないので環境に優しく、袋は洗うことができますから、例えばサンドイッチを包むのに使ったりすることができます。
カナダではいいワインが飲めないかも、なんて心配している人は今すぐ考えを改めるべきですよ。
ブリティッシュコロンビア州のオカナガン・バレーとオンタリオ州のナイアガラ半島は、どちらも極上のワインの産地として知られています。美味しいクラフトビールもあり、特に自然豊かなブリティッシュコロンビア州では小さな醸造所が益々人気を集めています。
- 2020.11.13
- カナダで人気のドリンク