新型コロナウイルスのため近頃では中止されていますが、とっても楽しいイベントなんですよ。
うちの近所で開催されたことはないのですが、2020年以前には何度か参加したことがあります。
ストリートパーティーとも呼ばれるブロックパーティーは、特定の地域で開催されるコミュニティーのパーティーのことで、大勢の人で賑わいます。何かをお祝いするために開かれる場合もあれば、万が一に備えて地域の連帯感を高めるためや、募金活動の一環として開催されることもあります。街区(ブロック)全域で車両を通行止めにすることが多く、時には1本の道路だけを通行止めにすることもあることから、「ブロックパーティー」または「ストリートパーティー」と名付けられました。
多くの場合、会場では音楽が流れ、ゲームやダンスのほかにもエアー遊具のスライダーやポップコーンマシン、バーベキューといった子どもたちが楽しめるアトラクションが用意されています。
このブロックパーティーは、道路を公共の場所として活用し、大勢の人が参加できるお祭りや芸術イベントを開催しよう、という取り組みです。最初に広まったのはアメリカで、公共スペースへの車の進入を禁止し、非営利活動の場として活用しようという流行が生まれました。
カナダのブロックパーティーの多くはその地域の住民だけが参加するプライベートなイベントとして開催されるので、近隣に向けて大々的に宣伝されることはありませんが、中にはお祭りとして開催されるものや文化的な意味を持つスペシャルイベントなどもあり、こちらは誰でも参加することができます。
多くは地域や国の祝日などのメジャーなイベントを記念して開催されていますが、ハロウィン・ウィークに開催されるものもあります。
通常、パーティーで道路を閉鎖するには、地域当局に申し込みをし、特別許可証の発行を受ける必要があります。
ブロックパーティーは、第二次世界大戦中にニューヨーク市で開かれたのが始まりだと言われています。
当時、愛国唱歌を歌ったり、同じ街区に暮らす住人の出征を祝うパレードを開いたりするために、市内の全ての街区で交通が遮断されたようです。
元来ダウンタウンで開催されていたブロックパーティーの多くは、地方当局の開催許可を取らずに不法に開催されていたのだそうです。とはいえ、時期も時期だったので警察も黙認していたのでしょうね。
オタワに引っ越してすぐでまだ新型コロナウイルスが流行していなかった頃に、旧正月を祝うイベントに参加させてもらう機会がありました。旧正月は例年1月21日から2月20日の冬の最中にも関わらず、春節(スプリング・フェスティバル)と呼ばれています。
中国歴の新年・寅年が始まったこともあり、つい先日この時のことを思い出していました。
中国では、新年には家族が集まってみんなで伝統料理を味わい、大晦日から元宵節(げんしょうせつ)までの2週間にわたり新年を祝う行事が開催されると記憶しています。新年の祝いを締めくくる日である元宵節には、夜には外でランタンを飛ばすのでしたね。
中国の人たちが暮らす地区で開かれた新年を祝うブロックパーティーに参加させてもらった際には、会場には伝統的な食事をとるための非常に長いテーブルが用意されていました。そのテーブルで最年長の人物が最初に給仕を受け、箸を掲げて宴の始まりを告げていたのを覚えています。
寄付を募るために、春巻きやラビオリ、麺類、蒸し饅頭やフォーチュンクッキーといったおなじみの中華料理を販売する仮設ブースもありました。
10代の若者たちが龍舞を企画し、路上でパフォーマンスが披露されました。ほかにも、小さな子どもたちを対象にしたペーパーランタン作りが体験できるワークショップまで開かれていました。
世界に対して開かれていて、人々が集まって互いの文化を学び、批判することなく美味しいものや伝統を分かち合う、そんなカナダが大好きです。
一日も早く生活が日常に戻り、街中でたくさんの文化的なブロックパーティーが企画されることを心から願うばかりです。