イタリアでは新しい家に引っ越したときや新居が完成したときに友人を招いてパーティーを開くという習慣がないので、この特別なイベントに興味が湧いて調べてみました。
とにかくアメリカ人は何かにつけてパーティーを開くのですが、こちらはアメリカでは「ハウスウォーミングパーティー(Housewarming Party)」、直訳すると「家を温めるためのパーティー」と呼ばれていて、自宅に初めてゲストを招いてお祭り気分を楽しみながら新築や引越しを祝うパーティーです。
新居に住み始めることは往々にして新しい人生の船出を意味しますから、確かにお祝いをする価値がありますね。
今回のパーティーは、私のアメリカでの新しい生活の始まりと、職場での昇進を祝う会となりました。
アメリカでは今やお馴染みとなったこのパーティーは、親戚や知人に各部屋を案内したり、あつらえや施工を紹介したりして新居をお披露目する場になっています。ゲストから家についての意見やコメントをもらうのがお決まりで、パーティーでのおしゃべりもこの話題で持ちきりになります。
また、新しい隣人をパーティーに招き、明るくカジュアルな雰囲気の中で懇親を深めることもあります。
今回、私も隣人をパーティーにお招きしました。というのも、新居が入っている建物にはイタリア人の男性がもうひとり暮らしていること、うちの隣にはER(救急救命室)に勤務する医師が住んでいることを知ったからです。お医者さんならいざというときに助けてくれそうですしね。実際、何が起こるか分かりませんから。
引越しパーティーに招待されたら、手ぶらで行くことがないようにしましょう。
この場合、ホストに個人的なプレゼントを用意するのではなく、家の中で役立つアイテムを贈るのが一般的です。
私はキャンドルや素敵なパスタストレーナー、そしてランプまでプレゼントしてもらいましたが、パーティーで飲むドリンクのボトルを持参する同僚が多かったです。
聞いたところによると、中にはギフトショップでウィッシュ・リストを作る人もいるのだとか。これは、ホストが欲しいものをリストアップして、ゲストはそのリストの中から贈り物を選ぶというシステムで、他の人とプレゼントがかぶったりホストが必要としていないものを贈ったりすることがないようにするためです。
相手の欲しいものをリストから選んで贈れば、友人を助けることもできますよね。おそらく住宅購入や賃貸契約のためのローンや修繕費、家具の購入などに多くの出費をしているでしょうから。新生活をスタートするうえでは、ちょっとした支援でもとてもありがたいものです。
何をプレゼントするかは、当然ながら予算との相談になります。何人かの友人でお金を出し合えばかなりの金額が集まるので、有名ブランドのランプといったデザインが美しいアイテムを選ぶこともできます。
逆に、あまり予算がない場合はちょっとした贈り物でも十分です。例えば、キーホルダーなんかはすぐに家の鍵につけることもできてとても実用的です。
今回私はホストの立場だったので、パーティーを主催する方法に特に興味がありました。
初めに疑問に感じたのは、引越しパーティーはフォーマルなのか、カジュアルなのかという点。
これは誰を招待するのか、そしてホストとゲストとの関係によって大きく変わるので、まずは招待する人のリストを作ってからパーティーのスタイルを決めることをお勧めします。
招待状に詳しい住所や建物の入口の暗証番号、お勧めの駐車場などの情報を記載することも忘れずに。
また、こうしたパーティーを開く際には軽食を用意しましょう。まだ家に十分な食料のストックがない場合には、ケータリングサービスやフードデリバリーを利用すると便利です。
紙かプラスチック製の皿やカップ、カトラリー類を用意すると、パーティーの後に食器を洗う必要がなくなるのでお勧めです。
そしてなにより重要なポイントは、ゲスト全員が座れる十分な数の席を用意すること。ソファやチェア、折りたたみ椅子でも構いません。
テキサス州オースティンの我が家