これは偏見ではありません。実際の話、アメリカ人はエアコンが大好きで、ありとあらゆる場所で外国から来たほとんどの人にとって耐えられないほど低い温度でエアコンをつけています。
ですので、レストランや劇場、美術館など屋内の施設を訪れる際には、凍えそうな寒さを覚悟しなければなりません。
快適と感じる人もいるかもしれませんが、私にとってはとても苦痛です。
というわけで、たとえ行き先がオースティンのように屋外の気温が40℃になるような場所であっても、アメリカへ旅行する際には常にスカーフやセーターを持参するのをお忘れなく。室内に入るや否や、凍えるような冷気に襲われて、まるで真冬のような寒さを経験することになりますからね。
異常なほどに氷が好き、という点もアメリカ人の特徴で、家庭だけでなくホテルやレストラン、スーパーなどどこにいても氷が欠かせません。
氷がたくさんあるほど幸せになるのがアメリカ人、と言っても過言ではないでしょう。飲み物を氷なしでオーダーすれば、必然的に液体の量が増えることになりますから、ドリンクを氷抜きで頼むと、まるで飲み物の量を増やそうと企んでいるかのような目で見られることがあります。でも、1杯分の値段で好きなだけお代わりができるお店ではそんなことはありません。
まあそれはどうでも良いことで、とにもかくにもアメリカ人は氷が大好きなんです。
バーやレストランで提供される飲み物には基本的に氷が入っているだけでなく、至るところに製氷機が設置されています。
以前、ある女性が「休暇でイタリアに行った時にホテルに製氷機がなくて驚いた」と言っていました。我々イタリア人は考えたこともなかったのですが、アメリカ人にとっては極めて重要なポイントなんですね。
さらに、氷を店で購入することもできます。クラッシュアイス、キューブ状や大きなブロック状の氷が5kgという巨大な袋に入って売られています。昔から使われている発泡スチロールの箱いっぱいに氷を入れてクーラーボックスにするのも定番で、アメリカではドライブやホームパーティーには欠かせないアイテムです。
また、「スラッシュ」はクラッシュアイスに水、砂糖、香味料や着色料を加えたフローズンドリンクで、夏の風物詩です。
このドリンクは、アイスクラッシャーさえあれば比較的簡単に作ることができます。削るか粉砕した氷にシロップやフルーツジュースを注げば出来上がり。ワインやリキュールを使用する、アルコール入りのスラッシュもあります。
私は、よく家でフルーツジュースを使ったスラッシュを作ります。
「粉砕した氷」と言えば、英語には「氷を砕く(break the ice)」という表現があって、これは「場を和ませる」ことを意味します。この言葉が表すように、アメリカ人は非常にフレンドリーです。
以前、異文化コミュニケーションのクラスを受講した際に「桃型とココナッツ型の文化理論」の説明がありました。桃文化に暮らす人は初対面の人に対してとても社交的で、見ず知らずの人とも喜んでおしゃべりをしますが、その反面、知り合ったばかりの人を容易に自分の友達の輪に引き入れようとはしません。表面的な人当たりは柔らかいけれども内側は固い、「桃」のようなタイプです。
一方のココナッツ文化は桃文化とは正反対で、表面的にはよそよそしいけれど、より深く長期的な関係を築こうとします。
アメリカ人は前者に属すると考えられていて、私も彼らは桃文化の特徴をよく表していると思います。アメリカに越してきた友人や知人は、本当に親しい友達の輪を作るのがとても難しい、と話していますし、私もその通りだと感じています。
総じて、アメリカの人々はフレンドリーで協力的ですし、喜んで人を受け入れてくれます。地図を広げていればすぐに駆け付けて助けてくれるほどです。
流暢に英語を話せない相手であっても、何とかして助けてあげようとするのがアメリカ人なのです!
意気投合して友情を築き上げるには、共通の趣味を見つけることが一番です。
例えば何かのクラスに参加したり、一緒にスポーツに取り組んだりすることは人と出会うのに最適な方法ですし、頻繁に会うことで親しい友人になれるのではないでしょうか。
個人的にアメリカ人のほとんどは楽しくて「暖かい」人たちだと思っているため、面白半分に書いてしまいましたが、この国のショッピングモールがものすごく「冷たい」ことは紛れもない事実なのでみなさんご注意を!