ですが、幸運なことにオースティン市内からほんの数マイル行くだけで、水遊びして涼める場所を簡単に見つけることができます。しかも、全部天然のプールだなんて最高ではありませんか？
もちろん、市内にも優れた選択肢はいくつもありますけれど。
テキサスの夏はもうどうしようもなく暑いのです。ちなみに、私が言う「暑い」とは、空気中の湿気で息ができないという意味。まるで誰かが自分に向けて巨大なヘアドライヤーを常時吹き付けているような、恐ろしい暑さなのです。
オースティンにある天然のプールに行けば、この殺人的な夏の暑さから逃れることができるというわけです。
最初に、素晴らしいビーチからご紹介しましょう。ここはなんらかの理由で遊泳禁止になっているので、できれば春か秋に訪れたい場所です。
「シークレット・ビーチ（Secret Beach）」と呼ばれるこの場所は、別段秘密の場所というわけでもないのですが、それでも都会から離れて過ごすには最適の隠れ家的ビーチです。遊泳は禁止されていますが、砂の上でくつろぐことはできるし、近くの緑地から少し歩くだけでシークレット・ビーチへと抜けることもできます。
日陰もたっぷりある素敵な岸辺がコロラド川に沿って広がっています。
ドリッピング・スプリングスのハミルトン・プール（Hamilton Pool）は自然が作り出したプールで、落差の大きな滝と夏の暑さを忘れさせてくれる爽やかな冷たい水がオースティンの人たちの人気を集めています。ここは素晴らしくロマンティックな場所でもあるので、泳いだ後にピクニックを楽しむにも最適の場所。混雑することもあるので、入場には予約が必要です。
浸食によって作られた地下水路のドームが崩壊したことでターコイズブルーのプールへと流れ落ちる半円形の壮観な滝が作られて、この絶景が誕生しました。
この美しい自然の造形は映画の撮影場所としても使われています。1960年代からは一般にも公開されるようになりましたが、洪水や特定の気候条件下で自然発生するバクテリアの増殖により、残念ながら閉鎖となる場合もあります。
ロープのブランコや巨木があるブルーホール（Blue Hole）は、テキサス中部で最も美しい天然プールのひとつ。周辺にはハイキング・トレイルや清潔な公衆トイレが整備され、たくさんの野生動物に出会うこともできます。
ハミルトンプールと同様に、過度な混雑を避けるために1日あたりの入場者数が制限されているので、事前の予約が必要です。
ヤコブの井戸（Jacob's Well）は古くからある泉で、今では地元の人たちに人気の遊泳スポットです。泉の開口部の下には約30フィート（約9メートル）の深さの洞窟があり、その奥にさらに120フィート（約37メートル）の空間が続いています。不幸にも洞窟の探検中に多数のダイバーが命を落としているのですが、今日私たちが洞窟の深さを知ることができるのは、彼らや無事生還したダイバーたちのおかげなのです。泉の大きさを考慮して、遊泳するには予約が必要です。
最後にご紹介するのは、バートン・クリーク（Barton Creek）。たくさんの小川と美しい石灰岩の崖、木々が生い茂るハイキング用エリアを擁し、ジルカー公園に沿ってウエストレイク地区まで広がるこの場所は、アウトドアスポットとして人気を博しています。「バートン・クリーク」という名称は、19世紀にこの地に移り住んだウィリアム・バートン・ロジャースにちなんで名づけられました。彼は名高いマサチューセッツ工科大学（MIT）の創始者として知られていますが、かつては著名なアメリカの地質学者でした。
