• 2024.02.15
  • 断捨離しよう! ガレージセール

今回のブログでは、ガレージセール(garage sale)についてお話ししたいと思います。アメリカを訪れたことがある人なら郊外の街を歩いている時に見かけたことがあるかもしれませんし、映画で見たという人もいるのではないでしょうか。ガレージセールは、いらなくなった物や使わなくなった物を売るのにとても効果的な手段です。

自宅の玄関前ににわか仕立ての店を出して、一般の人に中古品を売ったり交換したりするガレージセールは、ヤードセール(yard sale)やムービングセール(moving sale)とも呼ばれ、アングロサクソン諸国ではお馴染みのイベントです。屋根裏部屋やガレージにあるおもちゃや家具類、服、アクセサリー、スポーツ用品、本、アート作品や電化製品といった、もう使わないけれど捨てるには惜しい物をすべて裏庭に出して売る、という習慣にヒントを得て誕生しました。
引越しの際や季節の変わり目の大掃除で自宅の居住スペースを広くしたい時にも便利な方法です。不用品や存在すら忘れていた物が大量に家にあることに気が付いた時が、断捨離をする絶好のきっかけとなるでしょう。
さらには、ガレージセールは分かち合いやリユース、リサイクルにもうってつけの方法です。

準備も簡単なのがガレージセールの良いところ。家の前に売りたい物を並べ、通りがかった人の視線を惹きつけるためにカラフルな風船やガーランドなどで飾るだけで、ちょっとした骨董品の愛好家や状態の良い家具を安く購入したい若いカップルなどが立ち寄ってくれることでしょう。
完全に非公式なイベントなので実質的な規制は無く、営業許可の申請や消費税の徴収の必要もありません。こうした近所の人に向けた中古品の販売には、掘り出し物やレア物を探している人が集まってきます。時にはコレクターがやってくることもありますよ。
ガレージセールの魅力は何といっても価格が非常に安いことで、売り手との値下げ交渉もよく行われています。
売られているのは基本的に中古品か新品同様のまだ使える品ばかりで、興味を持ってくれた人のもとで第二の人生を迎えようとしています。こうした個人間で行われる売買では、一般的な品物だけでなく、物語や思い出のつまった本物の宝物がまぎれこんでいることもあります。
アメリカ人はそれほど物に執着しませんし、品物に感傷的な価値を加えることもありません。なので、家族が使っていた品々を安価で譲り、新しい人に使ってもらえることがうれしいのです。
ガレージセールはコミュニティの団結力を高める原動力であり、地域文化の一部として不可欠な要素になっている地域もあります。時間とともに、ガレージセールは数多くの家庭が参加するイベントへと発展しました。さらには、不用品を捨てるのではなく誰かに譲って使ってもらう方が良いという考えが広まったため、「知的で経済的、環境に優しくて無駄をなくす手段」と考えられるようになりました。

ほかにも、アメリカの住宅地でよく行われているイベントにベイク・セール(bake sale)があります。
家の庭先で不用品を販売するガレージセールとは異なり、ベイク・セールはチャリティーのための資金集めを目的として開催されるイベントです。
クラブや学校のグループ、ガールスカウトやボーイスカウト、地元の慈善団体などが屋台を出し、カップケーキやケーキ、クッキー、ドーナツといった手作りの焼き菓子を販売して地域社会のための資金を集めるのです。
訪問スタイルで行われることもあり、スカウトメンバーの子どもたちが人々の家を訪ねてお手製のとってもおいしいミントビスケットを販売したりしています。

特派員

  • パトリック・ サッコ
  • 職業エリオット・コンサルティング社エンジニア

こんにちは! 私はパトリックと言います。イタリアからスコットランドへ移住し、2022年4月にアメリカのテキサス州オースティンに引っ越してきました。
仕事は土木技師、趣味は詩を書くことです。時間のあるときはドライブをして新しい場所を発見するのが好きです。
アウトドアが大好きで、キャンプやハイキングにもよく行きます。
この新たな土地でたくさんの友達をつくって、みなさんにもこの街のことを知ってもらえればと思います。

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