• 2024.07.12
  • 北米生まれのスポーツ、ラクロス
ラクロスは北米の先住民族が生み出した長い歴史のあるスポーツです。
ホッケーとアメリカンフットボールを混ぜ合わせたような競技で、主に彼らの居住地であるアメリカとカナダでプレーされています。

この競技を発明したネイティブ・アメリカンたちは、ラクロスを強く勇ましい戦士を鍛える最良の方法と考えていました。当初は軍事訓練のために競技されていたのです。以前読んだのですが、アメリカに入植したヨーロッパ人が記した年代記によると、かつては数百人、さらには数千人規模でラクロスの試合が行われていたのだとか。
競技場の広さもまちまちで、数百メートルから時には数キロの範囲に及ぶこともあったようです。さらに、試合は数日に渡って繰り広げられることもありました。選手たちはゴム製のボールを木づちで打ち、敵のゴールに入れて得点を競い合っていました。
現在は、ヨーロッパ、ニュージーランド、日本や韓国など世界30か国以上にラクロス協会がありますが、強豪国といえば今でも発祥国であるアメリカとカナダです。
ロシアでもラクロスの人気が非常に高まっていると聞いたことがあります

ラクロスファンは、年々増え続けています。
2002年から2009年までラクロスのコーチをしていたある友人は、「近年、テキサスでラクロスが人気を集めているんだよ」と話していました。彼は学校卒業を機にラクロスを引退したのですが、7年後にこの大好きな競技に復帰することを決め、ヒューストンにあるチームのコーチとなり、チームを成功に導きました。
さて、ラクロスのルールとはどんなものなのでしょう?
男子はそれぞれ10人、女子は12人からなる2つのチームが得点を競います。
先端にかご状のポケットが付いた特製ラケットを使って、小さなゴム製のボールを相手チームのゴールに入れると得点が入ります。プレーヤーはボールをパスし合ったり、投げたりしながらフィールドを素早く動き回り、戦術を駆使して相手チームのディフェンスをかわします。
ラクロスは敏捷性と持久力が求められるスポーツです。速く走る能力のほか、素早く方向を変えたりボールを見て瞬時に対応したりする力や、ラケットでボールを正確に操るスキルも必要です。さらに、特に男子の試合ではフィジカルコンタクトが付き物です。ボールを支配するために相手チームの選手を押しのけたり、ぶつかり合あったりするのです。
運動能力と戦術性が求められ、豊かな文化的背景を備えた競技であるラクロスは、もともとはネイティブ・アメリカンの伝統から始まりましたが、ある団体が世界に広めようと熱意をもって取り組んだおかげで、数世紀かけて国際的に人気のあるスポーツになりました。
ここ数十年間には、世界各国から有能な選手たちが集まって国内大会や国際大会が開催されていて、競技だけでなく文化的な交流の場にもなっています。

時代の移り変わりとともに、オリンピックの各大会では新しい種目が入れ替わり追加されています。次の大会でも引き続き開催される競技もあれば、一大会限りで姿を消す競技もあります。例えば、空手は2020年東京オリンピックで正式種目となりましたが、2024年大会では外されてしまいました。
一方、クライミングやサーフィンなどは運よく引き続き採用されることになりました。
ロサンゼルス2028オリンピック組織委員会は、フラッグ・フットボール(タックルを使用しないアメリカンフットボール)、クリケット、スカッシュ、そしてラクロスの追加を提案しましたが、最終決定はまだ下されていません。
私はラクロスの試合をたくさん観てきましたが、それほど熱心なファンというわけではありません。ですが、すべてのスポーツは正しく評価され、実践されるべきだと思っています。特に、ネイティブ・アメリカンの伝統にルーツがあるものなら、なおさらですね!


特派員

  • パトリック・ サッコ
  • 年齢酉年(とり)
  • 性別
  • 職業エリオット・コンサルティング社エンジニア

こんにちは! 私はパトリックと言います。イタリアからスコットランドへ移住し、2022年4月にアメリカのテキサス州オースティンに引っ越してきました。
仕事は土木技師、趣味は詩を書くことです。時間のあるときはドライブをして新しい場所を発見するのが好きです。
アウトドアが大好きで、キャンプやハイキングにもよく行きます。
この新たな土地でたくさんの友達をつくって、みなさんにもこの街のことを知ってもらえればと思います。

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