• 2024.11.14
  • 思い出を飾る、スクラップブッキング

昨今、全てがデジタル化し、誰もが生活の軌跡をスマートフォンの中にだけ残しているように思えます。ですが、スクラップブッキング(Scrapbooking)は今でもアメリカ人にとって身近な存在で、私のガールフレンドもこのクラフトにはまっています。
デジタルカメラの出現によって何百枚もの写真を撮ることができるようになりましたが、残念ながら撮影した写真の大半はパソコンやスマホのフォルダに溜まっていくだけ。
スクラップブッキングとは、カラフルな無地のアルバムや台紙に写真と一緒に思い出の品(チケットや名刺、グリーティングカードなど)や新聞記事、デコレーションなどを貼り付けてフォトストーリーブックを作る、創造的なペーパークラフトです。主な目的は後世に思い出を残すことですが、そのためにいかに創造性を発揮するか、という点も同じくらい重要なポイントです。
写真に収めた思い出を自分だけの形で残すことができるスクラップブッキングは創造的かつ教育的なアートで、その人気はますます高まっています。

写真、紙、台紙用の厚紙、そしてエンベリッシュメントと呼ばれるリボンなどの装飾品を糊やテープで貼り付ければ、素敵なアート作品が生まれます。作品は文章や物語、詩、考えや感情などを手書きで綴ってジャーナル形式にすることもできるし、旅行のチケットやパンフレット、地図、写真にまつわる様々なものをなんでも加えてプレゼン形式にすることも可能です。髪の毛の束やドライフラワー、レシート、値札を加えるのもそれほどおかしなことではありません! こうした品を加えることで、あなたや家族にとって特別で忘れられない作品になること間違いなしです。
スクラップブッキングは写真を美しく飾り立てるだけでなく、その写真が捉えた物語や意味を伝える方法なのです。

始めるのに必要なのは、紙、厚紙、各種装飾品、カッターまたはハサミ、カッティングマットかパッド、少量の糊かグルーガンだけ。このクラフトに夢中になったら、それ以外のツールもたくさんあるし、装飾やデコレーション用品もいつだって豊富に取り揃えられているので気に入ったものを追加しましょう。
手始めにキットを購入してみるのも良い考えです。初心者にピッタリなだけでなく、様々な種類の紙や飾りがコーディネートされているので、糊とテープ、写真を用意するだけですぐに作品を作ることができます。
制作を始める際には、事前にアルバムまたは台紙のフォーマットを決めておくのが良いでしょう。どちらも様々なサイズのものが用意されています。
次に、写真とそれに関連したアイテムを選びます。まずはテーマを決めましょう。例えば「旅」をテーマにするなら、最近の旅行の写真とその旅行を思い出すような品々を選びます。
他にも、子どもの誕生、結婚式、日帰り旅行、動物、家族、クリスマス、大晦日、イースター、誕生日にハロウィンなど、想像力を掻き立てるテーマは無限にあります。
レイアウトはシンプルにしても、細かく装飾を加えても、どちらでもOK。各ページに写真を1枚ずつ貼るもよし、複数枚使うもよし、お好み次第です。
次に、無限にある装飾品を加えていきます。デコレーション用の布リボンや和紙テープ、シンプルなものから立体のものまで揃った各種ステッカー、グリッター、ヴィンテージラベルやタグ、様々な色や形のペーパークリップ、色や柄が豊富なボタンを貼ったり、スタンプ(木、アクリル、ゴム製)やクラフトパンチで模様を作ったりと、アイデアは尽きません。
その他にも、エンボスなど数多くの技法や色々な製品が存在します。
回を重ねるごとに自分のスタイルが確立され、作品の完成度も上がります。

最後に、非常に面白いスクラップブッキングのテクニックをご紹介しましょう。カードメイキング(Cardmaking)は、あらゆる色の絵の具(主に色鉛筆、水性・油性ペン)や染料、紙、スタンプを使ってお手製のカードやチケットを作るテクニック。ミクストメディア(Mixed media)は、装飾品とステンシルやミクストメディア用のペーストで作った差し込み装飾やレリーフ装飾を使って立体的なスクラップ作品を作り出す手法です。

みなさんも挑戦してみてはいかがでしょうか。

特派員

  • パトリック・ サッコ
  • 年齢酉年(とり)
  • 性別
  • 職業エリオット・コンサルティング社エンジニア

こんにちは! 私はパトリックと言います。イタリアからスコットランドへ移住し、2022年4月にアメリカのテキサス州オースティンに引っ越してきました。
仕事は土木技師、趣味は詩を書くことです。時間のあるときはドライブをして新しい場所を発見するのが好きです。
アウトドアが大好きで、キャンプやハイキングにもよく行きます。
この新たな土地でたくさんの友達をつくって、みなさんにもこの街のことを知ってもらえればと思います。

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