• 2015.06.05
  • 街の空中にスパゲッティー?
真夏のバンコク、連日の体感温度は35度以上。ひまわりもグッタリです。

街のひまわりもく_ったり写真1
写真:街のひまわり

今日はバンコク市内における街のインフラの一部についてご紹介します。まずは、街の歩道の真中に設置されている消火栓をご覧ください。日本ではあり得ない光景です。また、歩道の真中に立っている広告。これまた日本ではあり得ないことです。

なに歩道に消火栓・広告看板?2
写真:歩道に消火栓?広告看板?


これらは、利用者の利便性や安全性に十分配慮していない政府や地方自治体の行政姿勢とタイ人の気質によるものかもしれません。イヤ、日本人はきっちりしすぎているのかも知れませんね。

さて、本題の空中スパゲッティーのお話です。写真はバンコク市内の電線です。

スハ_ケ_ッティー配線3
スハ_ケ_ッティー配線4png
写真:スパゲッティー配線1、2

日本から訪問者は空を見上げてびっくり。こりゃなんや(大阪弁ですみません!!)。ブログにもいっぱい書き込みがありますので「バンコク・電線」で検索してみてください。その中でこれぞという表現がありました。通称“スパゲッティー”です。諸説がありますが、この乱れた線は主に電話線です。電話が増設されても整理することなく電線を張った結果と思われます。これでは自分の電話線がどれやら全く分からないと思いきや、電話屋はわかるようですからまた不思議です。同じような光景はベトナムでも見られるようですので、ひょっとすれば開発途上の遺産かも知れません。

一説には、バンコクの地下30 cmは水なので、地下ケーブル溝の設置が難しいとの説があります。大規模な地下送電網は日本政府の支援で整備されつつありますが、道路下のケーブル溝の設置はまだ端に着いたばかりです。いつの日には電線がなくなることを期待しています。

危険を伴う送電線はかなり整備されているように思いますが、街中には写真のような巨大な変圧器がみられます。

空にむっかて受電設備5
写真:空に向かって時受電設備

ときには落雷して火災になるケースもあります。なお、大洪水の時に多くの感電死者が出ましたが、それは送電システムの為ではなく、家庭の電気プラグの位置が低く、水没して漏電したことによります。特に一般に220 Vが使われているので非常に危険でした。

街並みのインフラもお国柄があるようです。外国に行かれた時はウインドウショッピングの合間に空をも見上げてください。このようなタイの一見ルーズみえる考え方はビジネスや工業製品にも影響を与えているようですのでご参考まで。次回は私の本職であるタイの大学についてご紹介したいと思います。

特派員

  • 関 達治
  • 職業大学人

大阪大学を定年後、同大学バンコク教育研究センター(現ASEANセンター)長として7年間勤務。2014年5月よりタイ国立モンクット王工科大学トンブリに勤め、“おじいさん先生”と呼ばれています。タイについてお知りになりたいトピックスがあればご遠慮なくご連絡ください。

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