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ナレッジサロン会員「実はわたし…」レポート

テーマ:
実はわたし…TripよりJourneyをお届けしたいです

服部 花奈 さま 英語通訳案内士 和文化コーディネーター

もともとは単に「落ち着くなー」と思って、神社やお寺が好きだったのです。大学生くらいになると、歴史上のいろんな人がいて今の日本があるのだなあと感謝したり、人間を生かしてくれている自然に感謝したり、歴史あるものは一晩でできるわけではなくて、日本人が守ってきたことに畏敬の念を抱き、感謝するようになりました。
社会人になって母の桐ダンスの中の着物を見た時に、美しい織物や染物がきれいに仕立てられていて、そういう伝統と技術を歴史の中で守り伝えてきた人の想いとか、母のために祖母が着物を選んだ想いとか、いろいろな人の想いを想像し、こんなにいろんな人の想いがつまった素敵なものを自分で着られないとはどういうこと?と反省し、着られるようになって歴史を紡いでいこうと思ったのが20代の頃です。
こうして、日本の伝統や文化への尊敬と感謝の気持ちが強くなっていきました。
日本の素晴らしさや美しさなどを、人に伝えたいなと思った時に、せっかく英語が話せるので日本と外国の人との懸け橋になりたいと思い、28才の時に、語学で唯一の国家資格である通訳案内士の資格をとりました。

通訳案内士として同行する期間は1日や2・3日から、長いと2週間ぐらい。街の観光をしたい人や自然の中を歩きたい人など様々で、自然の中を歩く場合は熊野古道や中山道、屋久島など色々。きらびやかなだけでない素顔の日本をみたいという方が私のお客様には多く、私も日本のいろんな側面をお見せしたいと思うので、大型バスに乗って施設マップをたどるご案内はしていません。
全て下見をしてから同行させていただくので、経済的・時間的にも大変ではあります。もちろん、屋久島や九州へも下見に行きました。交通費や宿泊代もかかりますが、実際に行ってみてどういう危険があるのか、例えばトイレタイムはいつどこで、悪天候の場合の代替行程はどうする、歩けない人が出た場合はどうする、など考慮しながら場所や時間を実際に確認しませんと。現場を見ないとわからないので。好きじゃないとできません。

通訳案内する際に、楽しい・おもしろい事も大事な要素だけれど、外国からのお客様は日本を知りたい、感じたいと思って来られていると考えるので、誠実にお伝えすることが一番大事だと思っています。「観光」のイメージのTripよりも、「旅」のイメージのJourneyという言葉のニュアンスの方が好きです。心に触れる何かがあって、帰国してからも折に触れて支えになる何かが心に残り続ける、そんなJourneyのお手伝いをさせていただきたいと、常々願っています。

現在は人生で2回目の大学生です。2017年3月に卒業します。日本の伝統文化をきちんと学術的に勉強したくて、京都造形芸術大学芸術学部通信教育部「和の伝統文化コース」で学んでいます。知識のインプットで終わる「学習」とは異なり、「学問」としての大学のレポートは、様々な文献を読んで知識や情報を吸収して、消化した上で、自分なりの論を立てていくという作業があるので、深く学ぼうと思ったら大学で勉強するのがいいと考えました。個人では絶対にご縁できない各分野の一流の先生に学ぶこともできますし。
習い事も勉強も、必要にかられてしているのではなく、好きでやっています。勉強するのは好き。知れば知るほど興味深く思えて、知らないことを知るのは、大好きなんです。
併せて日本に生まれた事にも感謝です。私なりに感謝を返したい、日本に恩返しをしたい、貢献したいなと。日本の美しさを、広く外国の方、そして日本の方に伝えていければと思っています。

サロン会員ご紹介

英語通訳案内士 和文化コーディネーター
服部 花奈 さま
インタビュー日:2016/9/21

※ 上記内容はインタビュー日時点での情報となります。
※ 予告なく変更・削除される場合がございます。予めご了承ください。

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