サロンイベントレポート

木曜サロンレポート

テーマ:
ミクロの孔から広がる“濾紙”の無限の可能性

開催日: 2018年11月15日

○活動の主旨、目的○
濾紙は化学実験から各種産業生産に至る広い用途に使われる濾材です。
簡便に“にごり”をなくすことができることや衛生的なことから、飲料や食用油などの液体の濾過や、医薬品・化粧品などの製造工程中でよく使用されています。
 
今回の木曜サロンでは、濾紙の最新動向のご紹介とともに、医療用材料分野では急速に需要が増しているインフルエンザウイルス検出キットなどの“体外診断キット用シート”や、持続可能な開発目標(SDGs)の一つである「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」に関連する“微生物燃料電池用電極シート” 及び “マグネシウム空気電池用シート”など、濾過以外の応用製品についてもご紹介させていただきました。

ナレッジドナー(知の提供者)プロフィール

安積 覚 氏 / 安積濾紙株式会社 代表取締役社長

【プロフィール】
1967年生まれ。大学卒業後、安積濾紙株式会社に入社。
上海工場立ち上げのため中国上海に8年間の赴任などを経て、2004年安積濾紙の代表取締役社長就任。
その後2012年に福井工場、14年に岐阜工場を設立し、現在工場は大阪、福井、岐阜の3工場体制。
営業所は東京と名古屋。来年創業100周年を迎える。
社長としては5代目。事業の傍ら、ANJIの名でシンガーとしても活躍。
今まで自費出版CD4枚。年に1-2回コンサートを開催している。

ナレッジドナーインタビュー

  • 製造販売しているのは濾紙のみとのことですが、他のものはお考えにならないのですか?
  • 私たちは「濾紙を製造販売する」ということに強い自負を持っています。日本では、当社を含め濾紙の製造販売をしている会社は2社しかありません。製紙会社で濾紙を販売しているところはありますが、濾紙専門の会社は非常に少ないのです。そのため、濾紙に特化していることが強みだと考えています。もちろん、将来も濾紙以外のものは作らないと断言はしませんが、当面は濾紙と機能紙に特化してやっていきたいと思います。
  • 「水で発電する電池」のお話がありましたが、クリーンエネルギーの技術は他にもあるのですか?
  • 当社では、電極シートや電池用シートなど、濾紙を応用した製品の開発でクリーンエネルギー技術と関わっています。他には、燃料電池に関連する事業がありますが、今のところまだお話しできる状況ではありません。本日ご紹介した「水で発電する電池」は、まさにこれからの技術ですので、皆さまにアピールしていきたいと思っています。ご覧いただいたLEDライトは、試作段階の一つ一つ手作りしたものです。今後、この技術をどのように展開していくかが課題です。

※木曜サロンレポートはナレッジサロン会員さまを対象としたイベントのレポートです。

木曜サロンとは

幅広い「知」に出会える、気付けるちょっと知的な夜、展開中。

ナレッジサロン会員様を対象に、毎週木曜日の夜に開催。幅広い業種業界から「ナレッジドナー(知の提供者)」としてゲストスピーカーを招き、専門知識や経験、取り組んでいるプロジェクトや生活の知恵まで幅広い「知」を提供。参加者同士の交流や会話を尊重し、自由で気楽な会話を中心としたカジュアルなサロンです。

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