サロンイベントレポート

木曜サロンレポート

テーマ:
スイーツで幸せな社会連携を広めたい! -スイーツ心理学(R)の挑戦-

開催日: 2020年1月23日

○活動の主旨、目的○
スイーツ(甘い食べ物、デザート)を対象とし、心理学の知識、および手法を活用することで、ポジティブな感情(幸福感などの快感情)を喚起する仕掛けづくりを目指す帝塚山学院大学のスイーツ心理学(R)。

スイーツ心理学(R)は商品の味や見た目のプロデュースはもちろんのこと、キャラクターや創作絵本・音楽を使ったプロモーションや、ブランディング・マーケティングに至るまで、大学の知を結集し、実際の商品開発を通じて学ぶことができる新たな学問領域として2018年にスタートしました。

学生たちは新たなスイーツに特化した心理尺度を用いて、スイーツが「心」へ及ぼす影響を評価し、その評価データを基に企業とのコラボレーションを進めていくなど、心理学の知識や手法を学びながら、社会と連携する中で実践的なスキルを身に付けます。

当日は大阪・帝塚山に本店をもつ老舗の和菓子店「福壽堂秀信」とのコラボレーション商品の試食と心理テストを実施しました。

ナレッジドナー(知の提供者)プロフィール

大本 浩司 氏
帝塚山学院大学 人間科学部 心理学科教授

関西学院大学文学部心理学科卒業。同大修士課程修了。同大博士課程退学。
オムロン株式会社、兵庫県立生活科学研究所、ヤマハ発動機株式会社にて人間工学やヒューマンインタフェース領域で研究開発業務を担当。

総合研究大学院大学文化科学研究科メディア社会文化専攻へ社会人入学。
心理学視点のヒューマンインタフェースや人間中心設計に関わる研究を実施。
2017年から現職。心理学の産業活用について教育と研究を実施。
2017年から株式会社イデアラボ顧問。

ナレッジドナーインタビュー

  • 現在開発されているスイーツの心理尺度を、どのように活用していこうとお考えですか?
  • 私が大学で担当しているゼミでは、学生がスイーツを食べ、スイーツについて調べ、毎週報告します。そうすることでスイーツに対する意識が高まり、評価するレベルが上がっていきます。この学生たちの尺度を用いて、商品のランキングなど、さまざまな評価軸でスイーツを評価することができます。例えば、企業から依頼を受けてスイーツを提供していただき、その商品の特徴やポジショニングなどの評価結果をお返しすれば、企業にもメリットがあり、学生はスイーツを通して楽しみながら心理学を学ぶことができるのではと考えています。スイーツの心理尺度のポテンシャルは高く、活用範囲は広いと思います。特にスイーツは多幸感をもたらす特徴的な食材ですので、スイーツとの関わり方をうまく利用すれば、主観的な「幸せ感」を高められるかもしれないと期待しています。
  • 今後はどのような商品開発に挑戦したいとお考えですか?
  • 2018年4月から、チョコレートや大豆で有名な不二製油株式会社とチョコレートに関する共同研究を行っています。あまり知られていないかもしれませんが、同社は業務用チョコレートにおいて世界第3位の取扱高を誇ります。食の素材の可能性を追求し続けている同社に、チョコレートに関する何か新しい提案をしたいと考えています。まだ詳細はお話しできませんが、スイーツ心理学(R)のアプローチで、新しいタイプのチョコレートを共同開発しようとしているところです。

※木曜サロンレポートはナレッジサロン会員さまを対象としたイベントのレポートです。

木曜サロンとは

幅広い「知」に出会える、気付けるちょっと知的な夜、展開中。

ナレッジサロン会員様を対象に、毎週木曜日の夜に開催。幅広い業種業界から「ナレッジドナー(知の提供者)」としてゲストスピーカーを招き、専門知識や経験、取り組んでいるプロジェクトや生活の知恵まで幅広い「知」を提供。参加者同士の交流や会話を尊重し、自由で気楽な会話を中心としたカジュアルなサロンです。

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