サロンイベントレポート
木曜サロンレポート
- テーマ:
- 知らないと損する独占禁止法 -あなたのスタートアップを成功に導く-
開催日: 2020年1月30日
○活動の主旨、目的○
独占禁止法、下請法、景品表示法、一度は耳にしたことがあるでしょうか。あなたのスタートアップは、有力な競合から参入妨害を受けていたり、取引先から不利益を受けていたりするかもしれません。本当は独占禁止法等で解決できる問題なのに、こうしたルールを知らないために仕方がないことだと諦めていませんか?そこで、経験豊富な実務家から、自由で公正な競争を守るためのルール、独占禁止法等について基礎からご説明いただきました。また、過去の違反事例や最近話題のテーマ(デジタル・プラットフォーマーへの対応など)とともに、相談窓口や情報提供窓口についてもご紹介いただきました。
ナレッジドナー(知の提供者)プロフィール
真渕 博 氏
公正取引委員会事務総局 近畿中国四国事務所長
1965年岐阜生まれ。東京大学法学部卒業。1990年、公正取引委員会事務局(現・事務総局)に入局。1997年、外務省に出向し、在ドイツ日本国大使館一等書記官等を務める。2007年、財務省に出向し、四国財務局理財部長等を務める。2009年に帰任後、審判官、経済取引局取引部企業取引課長、消費者庁表示対策課長(出向)、審査局犯則審査部第一特別審査長、経済取引局取引部取引企画課長を務めた後、2020年、近畿中国四国事務所長に就任。
ナレッジドナーインタビュー
- 本日お話しいただいた独占禁止法に関する情報は、通常どこで入手できるのでしょうか?
- まずは公正取引委員会のホームページを見ていただくことです。すべての情報が網羅されている訳ではありませんが、各種パンフレットもご覧いただけますし、独占禁止法や下請法の概要はお分かりいただけます。もちろん同委員会へ電話でお問い合わせいただくことも可能です。また、ホームページには本日お話しした過去の違反事例も掲載していますので、参考になると思います。近年、違反の件数は減少傾向にあり、コンプライアンスに気をつける企業が増えてきたことが一つの要因ではないかと考えています。ただスタートアップ企業について言えば、まずは事業を軌道に乗せることに集中されますので、法務やコンプライアンスというところまで意識が向きにくいのではないでしょうか。起業の際に、独占禁止法などについて学ぶ機会を持っていただければと思います。
- スタートアップ企業への今後の対応についてお教えください。
- 今まさにスタートアップ企業に関する実態調査を行なっているところですので、その結果を踏まえて、今後何かする必要があるかどうかを見極めることになります。実態調査は、調査票をスタートアップ企業へ郵送し、いただいた回答を基に実際にお会いして話を聞き、調査を進めます。調査期間は半年から1年くらいです。経済産業省もさまざまなスタートアップ支援の施策を行なっており、同省が把握しているスタートアップ企業は1万社程あります。なるべく多くの企業に調査票を送付して、多種多様なスタートアップ企業の方々からお話を伺いたいと思っています。
※木曜サロンレポートはナレッジサロン会員さまを対象としたイベントのレポートです。
木曜サロンとは
幅広い「知」に出会える、気付けるちょっと知的な夜、展開中。
ナレッジサロン会員様を対象に、毎週木曜日の夜に開催。幅広い業種業界から「ナレッジドナー(知の提供者)」としてゲストスピーカーを招き、専門知識や経験、取り組んでいるプロジェクトや生活の知恵まで幅広い「知」を提供。参加者同士の交流や会話を尊重し、自由で気楽な会話を中心としたカジュアルなサロンです。