第7回ナレッジイノベーションアワード受賞シリーズ第6弾 「ミュオグラフィアート -宇宙からの贈り物-」 木曜サロンレポート|サロンイベントレポート|アクティビティ|ナレッジキャピタル

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テーマ:
第7回ナレッジイノベーションアワード受賞シリーズ第6弾
「ミュオグラフィアート -宇宙からの贈り物-」

開催日: 2020年7月2日

○活動の主旨、目的○
ミュオグラフィとは、宇宙から降り注ぐ宇宙線の一種で透過力の強いミュー粒子の飛跡を元に透過した物体の密度分布を再構成する技術で、これまで、火山のマグマ、溶鉱炉、ピラミッド、古墳の内部構造の調査や福島第一原子力発電所の炉心の現状を調査するためにも使用された日本が世界に誇るサイエンスです。
しかしながらミュオグラフィを含め、現在のサイエンスは高度になり過ぎて若者のサイエンス離れが起きており、この現象は日本だけでなく欧州でも同様な傾向にあります。

そこで角谷氏は、難解だと敬遠されがちなサイエンスをアートの力で身近な親しみやすいものとして表現すべく、新たなプロジェクトを考案しました。
2017年からは東京大学×関西大学の共同プロジェクトを立ち上げ、さらに画家中島裕司博士(芸術)を核に多くのアーティストと連携してサイエンスアートの研究・制作に取り組んでいます。
今回は、サイエンスとアートの融合によって生まれるミュオグラフィアートプロジェクトの魅力とその意義についてお話いただきました。

ナレッジドナー(知の提供者)プロフィール

角谷 賢二 氏
関西大学総合情報学部客員教授、国際美術研究所所長

1975年関西学院大学大学院理学研究科を修了。1982年に理学博士号を取得。
1976年から2012年は日立マクセルにて磁気テープの開発者、理事、執行役、取締役を歴任。
2013年から関西大学学長室においてシニアURA。
2017年よりミュオグラフィアートプロジェクトに参画。
現在、国際美術研究所所長、関西大学客員教授、近畿化学協会化学技術アドバイザー、理学博士、高分子学会フェロー、日立返仁会顧問。

ナレッジドナーインタビュー

  • ミュオグラフィアートプロジェクトが始まった経緯を教えてください。
  • 東京大学の田中宏幸教授とたまたま京都のイタリア領事館での会合で同席したときに、ミュオグラフィの広報活動を一緒にやりませんかとワインを飲みながらお誘いを受けたのが発端です。その時は推進手段が決まっていなかったので、「アートを使ったものであれば大いに協力できる」とお答えしました。私は高分子界面化学と情報記録工学が専門ですが、個人的に非常にアートに興味があり、サイエンスとアートを融合してみようと考えたのです。その後、イタリアのNapoli FedericoⅡのPaolo Strolin教授が来日した際、サイエンスアートを教育に取り入れようという話になり、研究に協力していただける高校を探したのですが見つかりませんでした。そこで、東京大学と関西大学とさらに一般のアーティストが協業し、研究レベルでプロジェクトとして活動することになった次第です。
  • 今後ミュオグラフィをどのように活用したいとお考えですか?
  • 今後はミュオグラフィを使って古墳解析を進め、新たな発見ができれば良いですね。ひとつの目標として、ミュオグラフィが古墳の発掘に大いに役に立つと証明できれば古墳研究の新しい分野を切り開くことができると考えています。実際に発掘すると、古墳の内部にカビが生えたり、傷んだりしてしまい、長く保存していくのが困難になります。言い換えれば、壊さず外から内部を見ることができれば、古墳を現状のまま永久に残せるということです。長期保存の観点から、破壊せずに内部構造を調査できるミュオグラフィは、古墳調査の最適な手段だと思っています。

※木曜サロンレポートはナレッジサロン会員さまを対象としたイベントのレポートです。

木曜サロンとは

幅広い「知」に出会える、気付けるちょっと知的な夜、展開中。

ナレッジサロン会員様を対象に、毎週木曜日の夜に開催。幅広い業種業界から「ナレッジドナー(知の提供者)」としてゲストスピーカーを招き、専門知識や経験、取り組んでいるプロジェクトや生活の知恵まで幅広い「知」を提供。参加者同士の交流や会話を尊重し、自由で気楽な会話を中心としたカジュアルなサロンです。

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