サロンイベントレポート
木曜サロンレポート
- テーマ:
- “あかり”が暮らしと街と、地球のために出来ること
開催日: 2020年11月26日
○活動の主旨、目的○
我々の住む街にはいたるところに“あかり”が灯っています。
当たり前のようでいて実はそれらの“あかり”はまずは安全を確保し、そして安心をもたらしてくれる重要な存在です。さらにそんな優しい“あかり”を届ける配電事業も担う因幡電機製作所の取り組みについて、業界の変遷と今後の動向や技術革新に必要な課題などをお伺いしました。
自動運転、スマートシティー、環境問題、魅力ある街づくり、防災など、さまざまな観点から、これまでにない“あかり”の役割についてお話し頂きました。
ナレッジドナー(知の提供者)プロフィール
川口 久文 氏
株式会社因幡電機製作所 代表取締役社長
2009年3月京都大学工学部工業化学科(化学工学系)卒業。
2011年3月京都大学大学院工学研究科分子工学専攻を修了し、旭ファイバーグラス(株)に入社。
ガラス繊維系断熱材の研究開発に2年間従事した後、家業である(株)因幡電機製作所に入社。
2018年12月社長に就任。設立から柱としてきた配電・照明の両事業の育成、周辺領域での新規事業開発に注力している。
ナレッジドナーインタビュー
- 今後、導入の増加が予想される再生可能エネルギーは何でしょうか。また、エネルギーを効率的に利用するために日常生活ではどのような工夫が必要だとお考えですか。
- 地産地消の観点から太陽光と風力が有効なエネルギー源だと思います。水力や地熱は基本的に場所の制約があり環境に依存しますので、将来的には太陽光や風力とのハイブリッドとしての使用が求められるのではないかと考えています。また、日常生活でのエネルギーの効率的利用については、住宅やオフィスではLEDの導入が一番手っ取り早い方法です。そして、人がいない時にも照明が点灯している場合が多いので、人感センサーの付いた照明器具を使うのも有効です。一方、屋外に関しては少し事情が異なります。歩道や交差点などの公共エリアにおいては十分な明るさで人の安全を確保することが最優先ですが、エコという点では課題が残ります。最近の例では、屋外の照明と建物内の照明からの漏れ光が重なって明る過ぎる場所があるため、建物から出る光を有効活用して屋外の照明を補うという方法も考えられています。今後、屋内外の照明の共存という考え方が普及するかもしれません。
- 御社の主力事業や強みについて教えてください。
- 1962年の設立より照明と配電の2本柱で事業を展開しています。照明に関しては、道路に設置されている高いポールを伴う照明器具、高速道路の側壁等に設置される高欄照明、住宅用の防犯灯、工事用の仮設照明などを手掛けています。そしてもう一つの柱として、建物内に電気を安全に届ける配電盤を製造しています。配電盤は、発電所から送られてくる高圧の電気を受け、電圧を下げてコンセントなどに送る設備です。社会インフラを支える縁の下の力持ちとして、お客様に喜ばれる製品・サービスの提供に取り組んでいます。
※木曜サロンレポートはナレッジサロン会員さまを対象としたイベントのレポートです。
木曜サロンとは
幅広い「知」に出会える、気付けるちょっと知的な夜、展開中。
ナレッジサロン会員様を対象に、毎週木曜日の夜に開催。幅広い業種業界から「ナレッジドナー(知の提供者)」としてゲストスピーカーを招き、専門知識や経験、取り組んでいるプロジェクトや生活の知恵まで幅広い「知」を提供。参加者同士の交流や会話を尊重し、自由で気楽な会話を中心としたカジュアルなサロンです。