サロンイベントレポート
木曜サロンレポート
- テーマ:
- 全国の自治体が大阪で何しようるん? -広島県の場合-
開催日: 2021年3月4日
○活動の主旨、目的○
「大阪都構想」投票で,地方自治体の枠組みが大きな関心を呼んだ大阪。
しかし、果たして大阪の皆さんは「都道府県」、特に一般的な県の仕事をどれくらい意識されておられるでしょうか。ここ大阪には現在34の道県事務所があり、国の官公庁のある東京都に及ばないものの、他都市にないアドバンテージともなりえるものです。
この貴重なリソースの活用を視野に、広島県を事例として、自治体が大阪で、どういう意図を持って、どういう活動をしているかについてお話いただきました。
ナレッジドナー(知の提供者)プロフィール
奥野 弘展 氏
広島県大阪事務所 次長
広島県福山市出身。同志社大学法学部卒。1989年広島県入庁。
以降、広報、工業団地造成、私立学校・幼稚園指導・支援、公立大学法人運営・改革、畜産、漁港、雇用対策、県内大学・企業の人材確保等多様な施策の構想・実施に関わり、2011年から現事務所で観光担当課長、その後(一社)広島県観光連盟等を経て2020年4月より現職。大阪勤務は通算5年。
ナレッジドナーインタビュー
- 広島県の産業振興、DX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組みについてお聞かせください。
- 首都圏に集中しているIT系企業を何とか広島県に誘致したいと考え、この点に力を入れた政策を推進しています。広島県は「ものづくり県」と自負していますが、DXやAI、IoTで社会変革を進めようにも、それを担う人材が非常に少ないのが現状です。積極的に新しいことを始めようというIT系企業に、広島に興味を持っていただき、プロジェクトに参画いただいて、できれば広島に移転していただきたいと思っています。そこで、産業・地域課題の解決をテーマに共創で試行錯誤できるオープンな実証実験の場「ひろしまサンドボックス」を開始しました。実証実験の中で、人口減少社会への対応、或いは牡蠣の養殖やレモンの栽培などの地場産業にAIやIoT、ビッグデータをどのように活用できるかを模索していきます。「失敗を恐れない」をモットーに、アイデアベースで積極的にチャレンジする姿勢でイノベーション、DXに取り組んでいます。
- コロナ禍での就職活動サポートにおいて配慮されている点を教えてください。
- コロナ禍の影響でオンライン中心の就職活動は2年目に入りました。昨年は本当に手探りの状態でしたが、今年は学生が心細い思いせずに安心して就職活動ができるよう、学生に寄り添った形でのサポートを心がけています。一番の懸念は、U・Iターン就職希望の学生が情報不足によって孤立し、地元での就職を断念してしまうということです。現在、学生と直に接点を持つのが難しい状況ですので、各大学のキャリアセンターを通じて、オンラインでの就職相談にも積極的に対応していることをアピールしています。全国の自治体の中でも、広島県はU・Iターンの就職支援に力を入れて取り組んでいるという自負があります。
※木曜サロンレポートはナレッジサロン会員さまを対象としたイベントのレポートです。
木曜サロンとは
幅広い「知」に出会える、気付けるちょっと知的な夜、展開中。
ナレッジサロン会員様を対象に、毎週木曜日の夜に開催。幅広い業種業界から「ナレッジドナー(知の提供者)」としてゲストスピーカーを招き、専門知識や経験、取り組んでいるプロジェクトや生活の知恵まで幅広い「知」を提供。参加者同士の交流や会話を尊重し、自由で気楽な会話を中心としたカジュアルなサロンです。