サロンイベントレポート
木曜サロンレポート
- テーマ:
- 今こそ仏教から学ぶべき人生哲学 -禅の目指すもの-
開催日: 2021年3月25日
○活動の主旨、目的○
アップルを創業したスティーブ・ジョブズの生涯に大きな影響を与えたとされる「曹洞宗の禅」。
その代名詞である坐禅は昨今「マインドフルネス」という言葉によってその存在が改めて注目されることになりました。実はマインドフルネスと坐禅は似て非なるものとのこと。また坐禅以外にも、曹洞宗ならではの「行いは習慣となり 習慣は性格となる」という教えの元で実践される生活の中での様々な作法についても解説いただきました。最後に、嶽盛氏が考えるこれからの社会における仏教の役割と“お寺という空間の新たな活用法”についてもお話いただきました。
コロナ禍、様々な変化を強いられ、改めて我々の生き方や将来設計の再構築が必要とされている今、古から変わらず存在し続ける仏教の教えに触れながら、心を“調える”1時間となりました。
ナレッジドナー(知の提供者)プロフィール
嶽盛 俊光 氏
曹洞宗 南詢寺 住職
1997年より曹洞宗大本山永平寺で3年間安居。2009年より「坐禅」と「食」を組み合わせた「坐禅会」を「ナチュラルキッチンめだか」にて定期的に開催。2017年6月Panasonic Wonder LAB Osakaにて坐禅体験会「マインドフルネスの原点へ」開催。2020年5月より他宗派の僧侶と共に毎朝7時より「ヘルシーテンプルオンライン」で生活習慣を調える時間を隔週土曜日に担当中。
ナレッジドナーインタビュー
- 様々な宗派の教えを学ぶことについて、どのようにお考えですか。
- 様々な宗派について学ぶことは、とても良いことだと考えています。自身も約5年前に宗派を超えて僧侶やお寺の関係者が集まって勉強する会に参加しました。そのきっかけは、異なる宗派を知ることによって改めて自分の宗派の特徴を知ることができると思った事でした。全く理解が無いままだと「自分の信仰が最も尊い」と決めつけてしまいがちになります。同宗派内でも多彩なお坊さんがいることも大きな発見でした。もしある宗派の教えについて学んで理解できない事や疑問があれば私でも結構ですし、ご縁のなかで質問してみてください。皆さまからの疑問が私たちお寺の将来にとって大切な学びになります。是非いろいろなお坊さんに出会ってください。
- 説法や法話を行う際に心がけていらっしゃることはありますか。
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お寺では法話を行うためというより、お檀家さまとの話題で生活に活かすことのできる「教え」を探しています。日頃から意識のアンテナを張って様々なことを知りそれを自分の中で俯瞰する。つまり見聞きしたことを仏教の教えや自分自身の経験と照らし合わせて語ることが法話をする際の心得ではないかと思います。また、自身が一般の方の声に耳を傾けニーズや意見を聴くことができる心の状態であることも知識を得ることと同じように大事なことだと感じます。
この度の木曜サロンでの講演は、色々な方と直接お会する事が難しい状況下ということもありオンラインでお話をさせていただきました。私にとって大きなチャレンジでしたが、改めて本当に有難いご縁を賜わりました。
スタッフの皆様、ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。
※木曜サロンレポートはナレッジサロン会員さまを対象としたイベントのレポートです。
木曜サロンとは
幅広い「知」に出会える、気付けるちょっと知的な夜、展開中。
ナレッジサロン会員様を対象に、毎週木曜日の夜に開催。幅広い業種業界から「ナレッジドナー(知の提供者)」としてゲストスピーカーを招き、専門知識や経験、取り組んでいるプロジェクトや生活の知恵まで幅広い「知」を提供。参加者同士の交流や会話を尊重し、自由で気楽な会話を中心としたカジュアルなサロンです。