サロンイベントレポート
木曜サロンレポート
- テーマ:
- Data informed decision makingを実現するために、今するべきこと-勘と経験を補強するデータの利活用-
開催日: 2021年5月13日
○活動の主旨、目的○
データ分析・コンサルティングに強みを持ち「世界の考える総量の最大化」を掲げる株式会社ギックスより、データに基づいた意思決定(Data informed decision making)を実現するためのデータの活用についてお話いただきました。
コロナ禍において、より注目度を上げた「エリア情報」の民主化を目指すエリア情報可視化サービス「トチカチ」と、地域回遊の促進に寄与する個客選択型スタンプラリー「マイグル」について、その活用法と目指すべきデータとの付き合い方について、それぞれの事業責任者よりご説明いただきました。
ナレッジドナー(知の提供者)プロフィール
花谷 慎太郎 氏
株式会社ギックス 取締役 Enabling 事業本部長
日本工営株式会社、IBM Business Consulting Servicesを経て、2012年に当社創業。当社事業本部管掌を務めるともに、アナリティクス・コンサルティングの知見を転用し、新たなプロダクトサービスの創出も行う部門長も兼務。
加部東 大悟 氏
株式会社ギックス 社長室 室長
戦略コンサルティングファーム、海外事業会社経営企画を経て、2015年に当社入社。戦略コンサルティングならびに事業会社での経験を活かし、意思決定に使われるデータ利活用推進に強み。
ナレッジドナーインタビュー
- エリア情報を提供する「トチカチ」において、スマートフォンの位置情報以外にはどのようなデータを利用されていますか。
- 「トチカチ」にはスマートフォンだけでなく「ガラケー」と称される旧来の携帯電話のデータも入っており、NTTドコモの7000万台の携帯電話の電波データをベースに人口統計に変換します。単にデータを整形するのではなく、天気やマップの情報、イベントデータなどを組み合わせることで、提供するデータを価値あるものにしています。例えば、雨が降ると屋外の商業施設では人が減るということは分かっていますが、どのくらいの雨でどのくらい人が減ったのかを観察することも可能です。このように様々なデータを簡単に手元で見られるようにすることが「Data informed decision making(データに基づく意思決定)」に役立つと考え、データの組み合わせを行なっています。
- お話しいただいた自治体や産官の他に、大学や研究機関とは連携されていますか。
- 現時点で産学連携の事例はありませんが、商店街と大学を絡めた提案などはいただいています。個客選択型スタンプラリー「マイグル」は、電子スタンプの下位組織がなくても実施可能なため興味を持っていただけるのですが、費用をどう捻出するかがネックになるようです。解決策のひとつとして、「マイグル」は政府の様々な補助金事業の対象になり、費用の1/2〜2/3が補助される場合もありますので、こうした補助金制度などを利用して産官学連携で地域活性化に取り組んでいければ良いと思います。
※木曜サロンレポートはナレッジサロン会員さまを対象としたイベントのレポートです。
木曜サロンとは
幅広い「知」に出会える、気付けるちょっと知的な夜、展開中。
ナレッジサロン会員様を対象に、毎週木曜日の夜に開催。幅広い業種業界から「ナレッジドナー(知の提供者)」としてゲストスピーカーを招き、専門知識や経験、取り組んでいるプロジェクトや生活の知恵まで幅広い「知」を提供。参加者同士の交流や会話を尊重し、自由で気楽な会話を中心としたカジュアルなサロンです。