サロンイベントレポート
木曜サロンレポート
- テーマ:
- 守るだけじゃない、使えるデータセキュリティの新たな発想
開催日: 2021年9月23日
○活動の主旨、目的○
コロナ禍によって、DXの必要性が益々高まる中、リモートワーク環境下での様々な問題、また製造現場、医療分野での情報共有の課題など、データセキュリティと利便性の両立への関心が高まっています。
そこで今回は、データセキュリティについて様々な場面での問題や技術的課題について、そしてそれらの問題をクリアする新たな仕組みについてご紹介いただきます。安全なデータのやりとりがDXを加速させるだけでなく、複数の組織間を横断するイノベーティブな“攻めの一手”を後押しします。
株式会社アメニディが導き出した「データセキュリティと利便性の両立」への答えに期待が高まりました。
ナレッジドナー(知の提供者)プロフィール
山下 祥宏 氏
株式会社アメニディ 代表取締役/CEO
1993年松下電器産業(株)入社。3D立体音響システム、動画圧縮技術の研究に従事。
2003年ミノルタ(株)入社、知的画像処理を搭載したIPカメラシステムの研究開発、インキュベーション活動に従事。
2004年統合化によりコニカミノルタ(株)へ社名変更後、HOEディスプレイ技術を応用したウェアラブルディスプレイのインキュベーション活動に従事。
2018年(株)アメニディCEO(現職)に就任。DX領域をターゲットとした属性暗号化、匿名認証技術の事業化に向けて推進中。プライベートでは音楽活動に熱心に取り組んでいる。
ナレッジドナーインタビュー
- コロナ禍でデジタル化が急速に進む中、利便性の高いデータセキュリティ技術はどのように活用されるでしょうか。
- 大企業の7、8割がすでにデータセキュリティの技術を導入し、システム運用していく中で「画一的ではないデータ」の共有に対する重要性が再認識されています。近年では、短期で目標を決めて動くなど、仕事のペースが速くなり、個々の社員の役割も様々に変化するようになりました。役割が変わると、それに伴ってデータとの関係性にも変化が起こります。例えば、一人の社員の立場が、チームリーダーになったり平社員になったり短期間に変動すると、その時の立場によって扱えるデータも変わってくるのです。個々のデータを複雑に入り組んだ状態で管理してタイムロスが生じれば、企業としてビジネスの機会損失になりかねませんので、変化に迅速に対応できるセキュリティシステムが望まれます。また、テレビショッピングなどのコールセンターは、以前はスタッフを一箇所に集めて運営していましたが、コロナ禍でその体制が取れなくなり、自宅でオペレーター業務をするケースが出てきます。そうなると、リモート環境では「扱えるデータ・扱えないデータ」が頻繁に発生し、このような場面でも利便性の高いデータセキュリティシステムは有益です。
- 前回、木曜サロンにご登壇いただいた際のインタビューで「音に関わることがしたい」と仰っていましたが、何か取り組みはなさっていますか。
- 音への取り組みはずっと続けています。音楽というと、最近はライブもリモートになり、リアルでの活動の場が減少しています。オンラインの状況ではビジネスデータや個人情報を上手く管理しなければ、音楽事業が成り立たなくなってきたと感じています。音楽家や演奏家は、非常に価値のある個人データを公開する訳ですので、安心して活動ができ、適切な報酬が得られるような仕組みを、ITインフラとセキュリティで基盤を整えた形で提供していかなければならないと考えています。また、趣味のベースを指導していただいている先生と共にeラーニングを含めた音楽教室を構想しています。これを皮切りに教育とライブの実践の場を、セキュリティ技術を上手く活用して展開しようと思っています。
※木曜サロンレポートはナレッジサロン会員さまを対象としたイベントのレポートです。
木曜サロンとは
幅広い「知」に出会える、気付けるちょっと知的な夜、展開中。
ナレッジサロン会員様を対象に、毎週木曜日の夜に開催。幅広い業種業界から「ナレッジドナー(知の提供者)」としてゲストスピーカーを招き、専門知識や経験、取り組んでいるプロジェクトや生活の知恵まで幅広い「知」を提供。参加者同士の交流や会話を尊重し、自由で気楽な会話を中心としたカジュアルなサロンです。