サロンイベントレポート
木曜サロンレポート
- テーマ:
- あなたの知らない弁護士と交渉の世界
開催日: 2022年3月17日
○活動の主旨、目的○
弁護士が違うと結果が変わるのか? 答えは「圧倒的にイエス」です。
医師が違えば助かる命も助からないように、弁護士の選択を誤ればそれが致命傷になることもあります。
「交渉」や「裁判」を生業とする弁護士業界では実際にどのようなことが起こっているのか・・・リアルな交渉、裁判の現場をご紹介いただきました。あわせて、世の中にあふれる「交渉テクニック本」通りにできないのはなぜかについても、実例を挙げてお話いただきました。
ナレッジドナー(知の提供者)プロフィール
嵩原 安三郎 氏
弁護士法人フォーゲル綜合法律事務所 代表弁護士
沖縄県出身。京都大学卒業後、29歳で司法試験に合格。2000年大阪弁護士会登録。
2007年、フォーゲル総合法律事務所を大阪市北区に設立。労働事件(使用者側、労働者側問わない)を中心に、企業法務、離婚事件、刑事事件など幅広く取り扱う。現在、多くのテレビ番組にコメンテーター、解説者としてご出演しており、Yahoo!ニュース公式コメンテーターとしても活躍中。
著書に「交渉上手ー質問する・誘導する・傾聴する」などがある。
ナレッジドナーインタビュー
- 沖縄のご出身でありながら、活動の場として大阪を選ばれたのはなぜでしょうか。
- 東京で活動する沖縄出身の弁護士は多いですが、私が大阪を選んだのは、沖縄と似ているところがあるからです。例えば、親しくなると「お前、アホちゃう?」というように、親しみを込めて相手をけなす文化が大阪にはありますよね。沖縄にも同じようなところがあって、大阪にとても親近感を覚えました。他の土地に知り合いがいる訳でもありませんでしたので「まぁ、大阪でやろうか」という感じでスタートし、様々な事件が多いということもあり、大阪で活動することになりました。
- 「良い弁護士」の見分け方についてお教えください。
- 良い弁護士を見分けるポイントはいくつかあります。弁護士と医師を比較して考えてみると、例えば、処方された薬が自分に効くかどうかは実際に薬を服用してみないと分かりませんが、法律は体型や年齢などに関わらず誰に対しても平等ですので、事前に見通しを立てることができます。つまり、見通しを樹形図で整理し、リスクや利点・不利点を踏まえた上で、最終的な弁護方針をきちんと説明できるかが、良い弁護士を見極める重要なポイントです。また、二人の医師から処方された薬を同時に試すことはできませんが、二人の弁護士に同じ案件の話を聞くことはできます。そのため、弁護士はセカンドオピニオンやサードオピニオンを求められことが多々あります。セカンドオピニオンとして私が相談を受ける場合、最初の弁護士の方針に不満があるケースがほとんどです。私は、前の弁護士が正しければ正しいとお答えしますし、間違っていると思えばはっきりそう伝えて私の方針をお話しします。やはり最低でも二人の弁護士の意見を聞いた方が良いでしょう。もし一人の弁護士にしか話を聞けないなら、一人で何通りもの見通しを立てられる弁護士を選ぶことを勧めます。複数の視点で色々な考え方ができるのが、優秀で良い弁護士だと思います。
※木曜サロンレポートはナレッジサロン会員さまを対象としたイベントのレポートです。
木曜サロンとは
幅広い「知」に出会える、気付けるちょっと知的な夜、展開中。
ナレッジサロン会員様を対象に、毎週木曜日の夜に開催。幅広い業種業界から「ナレッジドナー(知の提供者)」としてゲストスピーカーを招き、専門知識や経験、取り組んでいるプロジェクトや生活の知恵まで幅広い「知」を提供。参加者同士の交流や会話を尊重し、自由で気楽な会話を中心としたカジュアルなサロンです。